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コロナ禍でもがん対策推進に意欲 EFPIAら3団体

公開日時 2021/10/14 04:49
欧州製薬団体連合会(EFPIA)、欧州がん組織(ECCO)および欧州がん患者連合(ECPC)は10月5日、コロナパンデミックにおいても、昨年2月欧州委員会(EC)が策定した、総合的がん対策である「欧州がん撲滅計画」(Europe’s Beating Cancer Plan)を改めて推進する考えを明らかにした。

ECは、昨年の世界対がんデー(World Cancer Day)である2月4日に、欧州でのがん予防・診断・治療の一層の促進を目指す総合的対策として「欧州がん撲滅計画」を発表した。しかし、EFPIAらは、同計画発表後、直ちに、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックが勃発、その結果、EUでは1億人ががん検診を受診せず、がんを持ちながらも気づかずに日常生活を送っている格好となっていると指摘した。

今年のEuropean Health Forum Gastein(欧州の保健問題を協議する官民学および市民で構成する非営利団体)の会合では、COVID-19による各国のがん医療への影響について協議され、検診を非受診のこれらの人々のがんが進行することに懸念が示されたと報告した。しかし、同会合では、パンデミック後にがん撲滅計画を不死鳥のように蘇らせ、がん医療をより改善できると合意、同計画のさらなる推進を目指すことにした。EFPIAらは、現状のままだと、2035年にはEUでがんが死因のトップになるが、撲滅計画によってそれを回避できるとみている。

欧州がん撲滅計画では、以下の4項目をがん対策の重点分野と位置付けている。
▽予防:発がんの要因とされる喫煙人口を2040年までに5%未満にする。有害となるアルコール過剰消費、環境汚染、種々の有害物質を減少させる。ヒトパピローマウイルス感染によるがん(子宮頸がん、外陰部がんなど)を減らすために2030年までに90%の少女および多数の少年にワクチン接種を行う。

▽早期発見:特に乳がん、子宮頸がんおよび直腸結腸がんについては、2025年までにEU人口の90%がスクリーニング検査を受診できるように整備する。そのために、新たにEU-支援がんスクリーニング計画を定める。

▽診断および治療:2030年までにEUの90%の患者は、新規のEUネットワークを通して、がん治療における不平等を解消するために、包括的ながん治療、品質の高い医療ならびに薬剤を確保できるように加盟国の総合がんセンター(NCCC)へのアクセスを図る。

▽QOL(生活の質の向上):職場などでの復帰を支援するリハビリ、再発、転移などへの対応を含めたがん患者やサバイバーのQOLの向上への施策を進める。
 
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