アルフレッサ 最新鋭かつ最大の物流センター建設へ 24年5月稼働予定 災害時も製品供給可能に
公開日時 2022/02/17 04:50
アルフレッサホールディングスは2月16日、子会社のアルフレッサが災害に強く、最新鋭かつグループ最大の医薬品の新物流センターを建設すると発表した。茨城県つくば市で2月から建設を開始。2024年5月の稼働開始を目指す。建物全体に免震構造を採用して震度6強でも建物への被害を軽微なレベルに抑えるほか、72時間稼働する大型非常用電源を設置するなどし、災害時でも継続的に医薬品を供給できるセンターを実現する。設備投資額は総額246億円。
◎取扱品目は最大2万5000品目 取扱高は月平均280億円
新物流センターの名称は「つくば物流センター」となる。保管品目は最大2万5000品目で、アルフレッサグループで最も多い。保管金額もグループ最大となり、取扱高はセンター稼働時の月平均で280億円、最大で520億円となる予定。カバーエリアは茨城県、栃木県、千葉県全域に加え、埼玉県、東京都の一部をカバーする。新物流センターの稼働に伴い、関東エリアの既存の物流センターの役割を適正化する方針だが、詳細は開示していない。
◎最新鋭の設備をすべて取り入れ
新物流センターに、同社グループで最新鋭の設備をすべて取り入れる予定だ。例えば、倉庫内の取る・置く・仕分けするとの作業を自動化するデパレタイズロボットやクロスベルトソーターなどの最新設備を導入し、高い作業の生産性と出荷精度を実現する。顧客への納品時に検品作業が不要な「パッケージ納品」の能力を拡大するほか、今後の市場拡大が見込まれる再生医療等製品の保管庫を設置して超低温保管や輸送などにも対応する体制を構築する。特殊医薬品のトレーサビリティ管理を実現する「NOVUMN(ノヴァム)」に対応した設備も備える。
また、地震に強く、災害時も継続的に医薬品供給できるよう、大型非常用電源や給水・排水が遮断された場合を想定した受水槽設備も設置する。厳格な温度管理が求められるGDPガイドラインに準拠した管理体制も構築する。
同社は、「関東エリアにおける医薬品物流の更なる高度化と効率化を図る」とし、「新物流センターは災害に強く、最新鋭の設備による高い生産性と出荷精度を誇る当社グループの最大の物流拠点として地域医療に貢献していく」としている。