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22年度薬価改定で各社コメント 製造原価開示度50%未満やZ2/Cに不満訴え 毎年改定「乖離率5%超」是正を 

公開日時 2022/03/09 04:52
ミクス編集部が行った「22年度薬価改定影響度アンケート調査」から製薬各社の自由コメントをみると、今回の薬価改定は「例年並み」との回答が見られる一方で、原価計算方式の製造原価開示度50%未満で実質的に加算を適用しないルールへの変更や、中医協で議論されないまま特例引下げ(Z2)および補完的引下げ(C)の後発品への置換え率が⾒直されたことに不満を訴えるコメントが複数寄せられた。一方、毎年薬価改定に対する意見では、回答企業の殆どが「中間年改定」との表記を用い、前回21年度改定で採用した「乖離率5%超」の基準撤回を求め、4大臣合意(2016年12月・薬価制度改革の基本方針)に明記された「価格乖離の⼤きな品⽬」の定義の明確化を求める意見が相次いだ。

22年度薬価改定は、2年に1度の市場実勢価格に基づく通常改定の位置づけ。3月4日の薬価告示を受けて各社別企業影響度や主要製品別影響度をみると、再算定、新薬創出等加算の返還、G1ルールの適応など、この間の薬価制度改革で議論されていた内容が色濃く薬価に反映した格好となった。このためミクス編集部に寄せられたコメントも、各社の改定影響が反映しており、受け止め方も内資・外資、先発・後発などで、その違いを見ることができた。

薬価改定の受け止めについて各社の自由回答をみると、「例年なみの改定だったと感じる」(先発品企業・内資)、「薬価調査による市場実勢価格の反映(既収載品の全体の乖離率は 7.6%)と各種改定ルールに基づき実施されるもので、改定ルールの⼤幅な⾒直しは⾏われなかったと認識している」(先発品企業・内資)などの意見があがった。また、「イノベーション評価の観点から、⾰新的な効能追加があった新薬について新薬創出等加算の対象に追加するなどの⼀定の改善が図られた」(先発品企業・内資)と評価する意見もあった。前回20年度改定、前々回18年度改定において新薬創出等加算の見直しやC1ルールの導入など、“激しい”改革論議が展開されたことを踏まえると、今回の22年度改定は比較的マイルドだったと言える。

◎製造原価開⽰度 50%未満 「企業の開発意欲に悪影響を与える」

一方で、原価計算⽅式で製造原価開⽰度 50%未満の場合の加算係数をゼロとすることについて、「個別品⽬の⾰新性が全く薬価に反映されず、開⽰に向けた取組を阻害することが懸念される」(先発品企業・内資)や、「企業の開発意欲に悪影響を与える可能性がある」(先発品企業・外資)といった意見が複数あがった。特例引下げ(Z2)および補完的引下げ(C)については、「中医協で議論されない中で⼀⽅的に後発品への置換え率が⾒直されたのは、誠に残念である」(先発品企業・内資) との指摘も。

◎市場拡⼤再算定類似品の除外 「要件が限定的で⾒直しが必要」

さらに、市場拡⼤再算定類似品の除外については、「要件が限定的で⾒直しが必要」(先発品企業・外資)、「根本的な課題の解決には⾄っていない。再算定そのもののあり⽅を含め、本質的な議論が引き続き必要であると考える」(先発品企業・外資)など、外資系企業を中心に複数のコメントが寄せられた。

◎毎年薬価改定 各社は「中間年改定」との認識 「乖離率5%以上の基準」の再考を

毎年薬価改定に関しては、アンケートの設問で「毎年薬価改定」への意見を各社に求めたのに対し、各社の回答の表記が全て「中間年改定」となっていたことに編集部は注目した。2年に1回の通常改定と中間年改定とは別物であるということを製薬業界の総意として主張していることを垣間見ることができた。

編集部に寄せられたコメントでは、前回改定時の「乖離率5%超」の基準の再考・是正を求めるものが最も多かった。意見としては、「仮に同様の内容で今後も実施されれば、イノベーションの推進や医薬品の安定供給確保に甚⼤な影響を与えることを強く危惧している」や、「中間年改定の対象品⽬は、乖離“率”が大きな品⽬に限定していただきたい」(先発品企業・内資)というものがあった。「2021年に実施されたような中間年改定を、再度実施されると医療上必須の医薬品の安定供給に悪影響を及ぼすのは明らか」というコメントもあった。

◎給付と負担 議論は否定せず 国民的議論は避けて通れない 


薬剤の給付と負担の議論についてもコメントを寄せて頂いた。「イノベーションの推進や安全性確保といった観点も踏まえ、医療上必要性のある医薬品は保険給付することが原則と考える。⼀⽅で医療保険の持続性の観点から、医薬品の適正使⽤の推進や給付範囲の⾒直しについて検討を行うことの必要性は理解する」(先発品企業・内資)、「従来の延⻑線上で、薬剤費を医療費削減の調整弁とするには限界にきている。後期⾼齢者医療制度による負担率改定の様に、保険給付範囲の⾒直しや⾃⼰負担分⽐率改定等、国⺠的な議論も不可⽋になってくるだろう」(先発品企業・内資)、「患者が必要な医薬品にアクセスできることを最優先に検討すべき」(先発品企業・外資)など。給付と負担の議論を否定する意見は見られず、逆に国民的なコンセンサスを得るための議論の必要性について認めていることが分かった。


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