欧州医薬品庁・CHMP CAR-T細胞療法Carvyktiなど承認勧告
公開日時 2022/04/08 04:49
欧州医薬品庁(EMA)・ヒト医薬品委員会(CHMP)が3月21日~24日に開催され、Janssen-Cilag International NV社の再発および難治性多発性骨髄腫(MM)治療薬でCAR-T療法のCarvykti(ciltacabtagene autoleucel)について承認勧告した。また、Camcevi(リュープロレリン)42mg徐放性注射用懸濁剤とZolsketil pegylated liposomal(ドキソルビシン)2mg/ml点滴用濃縮液についても承認勧告を行った。
今回の承認勧告を受けた製品は以下の通り。(製品名、一般名、企業名、適応症、摘要の順)。
*Carvykti(ciltacabtagene autoleucel)3.2X106から1.0X108点滴用細胞ディスパーション。Janssen-Cilag International NV社。同療法は、悪性多発性骨髄腫B細胞表面に発現するB細胞成熟抗原(BCMA)を標的としたCAR-T療法で、EMAの先進医療製品に指定され、先進医療評価委員会(CAT)の評価に基づき、承認勧告された。
以下の2品目は、EU独自のハイブリッド申請に基づいた。ハイブリッド申請は、申請データにおいて一部は既承認の参照品(先発品)の前臨床試験および臨床試験データを使用、一部は新規のデータを使用する方法である。
*Camcevi(リュープロレリン)42mg徐放性注射用懸濁剤。Accord Healthcare S.L.U社。成人におけるホルモン依存性進行前立腺がん。同剤は、ゴナドトロピン放出ホルモン受容体アナログである。同剤の参照品は、Eligardで、EligardはEUでは2003年11月23日に承認されている。
*Zolsketil pegylated liposomal(ドキソルビシン)2mg/ml点滴用濃縮液。Accord Healthcare S.L.U社。転移乳がん、進行卵巣がん、進行性多発性骨髄腫(MM)およびAIDS(免疫不全症候群)関連カポジ肉腫。同剤はドキソルビシンのペグ化リポソーム製剤である。同剤の参照品は、Adriamycinで、Adriamycinは、EUでは1979年10月24日に承認されている。