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エーザイ・内藤CEO「Aduhelmの教訓をレカネマブにしっかり生かす」 レカネマブは22年度中の日米欧申請目指す

公開日時 2022/05/16 04:51
エーザイの内藤晴夫代表執行役CEOは5月13日、決算会見に臨み、アルツハイマー病治療薬候補のレカネマブについて、「日米欧で2022年度中の本承認申請を目指す」と述べた。日本では、医薬品事前評価相談制度を活用する。一方で、Aduhelmをめぐっては米国では保険適用の範囲が限定され、日本や欧州では承認に至っていない。内藤CEOは21年度に759億円を投入するなど、Aduhelmに多額の関連費用を費やしてきたことを説明。「重く受け止めており、Aduhelmからの多くの教訓をレカネマブにしっかり生かしていく。費用投入を一つの結論として得ていきたいと決意を固めている」と述べた。

◎レカネマブの米での迅速承認制度申請完了「実用化に向けた大きな一歩」

レカネマブについては5月6日に、米FDAに対し、迅速承認制度に基づく生物製剤ライセンス申請(BLA)の段階的申請(ローリングサブミッション)を完了した。「レカネマブが、いよいよその実用化に向けて大きな一歩を踏み出した」と強調。「アルツハイマー病治療薬のパイオニアとしての当社としては、一日も早く待ち望んでいる当事者や家族にお届けしなければならないという強い使命感を持っている。迅速承認を活用することによって実現できると考えている」と述べた。

そのうえで、「しかしながら、本命はフルアプルーバル(本承認)だ」と強調。迅速承認の審査がすでに進行していることから、「フル承認に向けての審査期間で残るものはClarity ADの結果だけになると考えている。フルアプルーバルに向けた審査期間が大幅に短縮できることを期待している」と述べた。あわせて、主力製剤となる皮下注製剤や、一定の薬効発現後の減量や回数減少などメンテナンス投与の新投薬レジメンの開発に着手していることも紹介。「迅速承認を受けるということは非常に、有用性の拡大についての追加承認も順次迅速に可能になるという大きなメリットがあると考えている」と述べた。

臨床第3相試験「Clarity AD」については、「強力に薬効を確認するデザイン」と強調。これまでに独立安全性データモニタリング委員会からARIA-E(アミロイド関連画像異常のうち浮腫性変化)を含む安全性の懸念は示されていないことや、脱落率が14.3%と想定より低いと説明した。内藤CEOは、「高い統計的検出力を有するスタディとなっている」と強調した。

◎21年度Aduhelm関連に759億円投入「22年度は費用面に予見性も」

一方で、Aduhelmについては、アルツハイマー病治療薬・アデュカヌマブ(米国製品名:Aduhelm)について、今年4 月に米国メディケア・メディケイドセンターにより、米国における保険の適用範囲を限られた臨床試験の参加者とする決定がなされたことが影響。販売権の減損損失として80億円計上した。

Aduhelmの関連費用として20年度に297億円、21年度に759億円を費やした。22年の関連費用については、今年3月には、米バイオジェンとの契約変更により、アデュカヌマブに関する開発、商業化、製造関連費用を含む22年のエーザイの負担額を上限3億3500万米ドルとすることが設定された。このため、22年4~12月の関連費用は最大138億円と見込まれる。内藤CEOは、契約変更により138億円以上の出費がないことを強調。23年1月以降もコスト負担はないとして、「費用負担について予見性が見えないということで推移し、株主にも多くの負担があったが、22年度は費用面については予見性がしっかり定まっている」と理解を求めた。

◎21年度は2桁増収 レンビマのグローバル売上高1923億円に伸長 アデュカヌマブの減損も

同社の21年度連結決算は売上高17.1%増の7562億2600万円、営業利益は4.3%増の537億5000万円、純利益は14.3%増の479億5400万円の増収増益だった。抗がん剤・レンビマが米国で前期比44.1%増の1165億円を売り上げるなど、グローバル売上高は43.6%増の1923億円に伸長し、売上を牽引した。レンビマをめぐっては、米メルクからの販売マイルストンペイメントが692 億円へと増加(前期は207億円)。抗体薬物複合体(ADC)の「MORAb-202」について、ブリストル マイヤーズ スクイブとの戦略的提携による契約一時金496 億円受領した。

一方で、同社が21年8月に上方修正した計画には届かなかった。アルツハイマー病治療薬・アデュカヌマブ(米国製品名:Aduhelm)について、今年4 月に米国メディケア・メディケイドセンターにより、米国における保険の適用範囲を限られた臨床試験の参加者とする決定がなされたことが影響。販売権の減損損失として80億円計上したことが影響した。販売管理費でも、在庫評価損(3Q:66億円、4Q:167億円)、非稼働設備費用(3Q:24億円、4Q:32億円)でAduhelm関連費用が370億円増加した。内藤CEOは、計画達成に至らなかったことについて、「誠に遺憾だ」と述べた。

【21年度の連結業績 (前年同期比)  22年度予想(前年同期比)】
売上高 7562億2600万円(17.1%増) 7000億円(7.4%減)
営業利益 537億5000万円(4.3%増) 550億円(2.3%増)
親会社帰属の純利益 479億5400万円(14.3%増) 455億円(5.1%増)

【21年度のグローバル主力製品全世界売上高 (前年同期実績) 22年度予想、億円】

レンビマ  1923(1339)2180
ハラヴェン 394(376) 380
フィコンパ/Fycompa  319(267)  375
メチコバール 281(342)
アリセプト  244(263)
デエビゴ 164(31)270
イノベロン/Banzel 103(220)
ルネスタ 69(139)
リリカ 57(215)

【20年度の国内主要製品売上高 (前年同期実績) 21年度予想、億円】
ヒュミラ 506(520)415
デエビゴ 127(20)180
メチコバール 108(124)90
レンビマ 103(122)135
ハラヴェン 83(85)85
ケアラム 78(78)
パリエット 71(79)60 ※
アリセプト 69(93)
ルネスタ 69(139)
エレンタール 68(66)65 ※
グーフィス 61(50)70 ※
リリカ 57(215)
フィコンパ 54(51)65
モビコール 49(-) 55

※EAファーマ取り扱い製品
注) リリカは共同販促収入
プリントCSS用

 

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