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日本イーライリリー 2型糖尿病薬・マンジャロの薬価収載「23年中を目指す」 製造ラインを増強中

公開日時 2022/11/10 04:48
日本イーライリリーは11月9日、9月に承認を取得した2型糖尿病に用いるGIP/GLP-1受容体作動薬・マンジャロ皮下注(一般名:チルゼパチド)の薬価収載時期について、「2023年中の収載を目指す」との方針を示した。

全世界でGLP-1受容体作動薬の需要が高まり、世界的な同作動薬の供給懸念が出ていることに加え、▽米国でのマンジャロの立ち上がりの状況▽日本での同剤に対する期待の高さ▽世界での同剤の承認タイミング――などを総合的に検討した結果、米イーライリリー本社はマンジャロの製造ラインを増強した上で、日本で収載・上市する必要があると判断した。なお、米国では22年6月7日に発売し、9月末までの約4カ月で売上1億ドルとなっている。

◎インクレチン製剤の製造能力 23年末までに2倍に

米イーライリリーは現在、グローバルに供給するインクレチン製剤(マンジャロ、GLP-1受容体作動薬・トルリシティ)の製造ラインの増強に取り組んでおり、23年末までに現在の2倍の製造能力にする計画だという。

日本イーライリリーは、「安定供給にしっかり対応できるようにするため、薬価申請の時期を調整しないといけないと判断した」と述べ、11月収載の手続き自体を見送ったことを明らかにした。次回の薬価収載は23年4月となるが、具体的な申請タイミングや収載見込み時期は「検討中」とした。また、「マンジャロの承認を得てから、日本国内でも高い関心や期待をいただいている」との認識も示し、安定供給のメドがたった後になるべく早く収載手続きに入りたいと語った。

マンジャロはGIP/GLP-1受容体作動薬。GIP及びGLP-1はともに血糖管理に関与するインクレチンホルモンで、同剤はGIP受容体及びGLP-1受容体に対するアゴニスト作用を有する初の薬剤となる。膵β細胞のこれらの受容体と結合することでグルコース依存的にインスリン分泌を促進させることなどにより、血糖を低下させると考えられている。

日本での用法・用量は、「通常、成人には、チルゼパチドとして週1回5mgを維持用量とし、皮下注射する。ただし、週1回2.5mgから開始し、4週間投与した後、週1回5mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5mgで効果不十分な場合は、4週間以上の間隔で2.5mgずつ増量できる。ただし、最大用量は週1回15mgまでとする」。日本では田辺三菱製薬が流通・販売を行い、両社共同で情報提供活動を行う。
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