フロンティア・フィールド アルフレッサと提携解消 スズケンと第三者割当増資含む資本業務提携締結
公開日時 2023/02/13 04:50
医療機関専用スマートフォン「日病モバイル」を提供するフロンティア・フィールドは2月10日、アルフレッサとの資本業務提携を解消し、新たにスズケンを割当先とする第三者割当増資の実施を含む資本業務提携を締結したと発表した。アルフレッサHDとスズケンもそれぞれ同じ内容を発表した。スズケンは今回の業務提携の内容について、「日病モバイルへの当社グループが展開するアプリケーションの搭載および販売提案の協力等」とし、同社に出資する方針も明らかにした。出資比率は10%以上で出資金額および諸条件は明らかにしていない。
「日病モバイル」は、セキュリティを担保しながら病院職員間のコミュニケーション機能やナースコール、電子カルテとの連携、緊急事態を他の職員に伝える緊急通報機能など、医療機関に特化した連携機能やアプリケーションを備えている。医師や看護師の業務DXの促進に寄与するICTプラットフォームサービスとして、現在1万人以上の医療従事者が利用している。
日病モバイルをめぐるアルフレッサとフロンティア・フィールドの資本業務提携は2022年6月8日に発表。両社は、医療機関の経営効率の向上を図るべく、アルフレッサを通じて「日病モバイル」の医療機関への普及拡大を図ってきた。ただ、今回の業務提携解消についてアルフレッサHDは、「フロンティア・フィールドからの申し入れを受けた」として、「将来の方向性・方針について両社で協議した結果、本提携を解消することで合意した」と説明している。
◎スズケン 双方の機能強化や医療・介護従事者の利便性向上につながる
一方、新たに資本業務提携したスズケン・コーポレートコミュニケーション部は本誌取材に応じ、「当社グループにて現在開発を進めているコラボポータルや当社グループが展開している地域包括ケア、多職種連携のためのコミュニケーションツールであるMCS(メディカルケアステーション)などを日病モバイルへ搭載・連携させることで、双方の機能強化や医療・介護従事者の利便性向上につながるものと考え、両社にて協業に向けた検討を進めてきた」と説明。「今後、具体的なビジネスを推進していくためには両社の信頼関係をより強固なものとし、これまで積み重ねてきた知識やノウハウ、ネットワークなど経営資源の融合が必要との認識に至り、資本参加を含む業務提携を行うことに合意した」とコメントした。
◎フロンティア・フィールド スズケンとのアセットとの連携 医療のデジタル化を加速
フロンティア・フィールドは同日のリリースの中で、「スズケングループのアセットとの連携により、フロンティア・フィールドのビジョンである“医療のICTプラットフォームを創り医療をデジタル化する”の実現に向けた取り組みを加速したい」と強調している。