塩野義製薬とアサヒ飲料は２月21日、災害時の感染症対策の啓発活動に関する協業を開始したと発表した。協業の第１弾として、アサヒ飲料が全国で展開する災害用自動販売機に、塩野義製薬のホームページ内にある「災害・避難 感染症ナビ」を記したステッカーの貼布を３月から始める。ステッカーには二次元コードが載っており、これを読み取ることで同ナビに簡単にアクセスできる。

「災害・避難 感染症ナビ」には、災害時に役立つ感染症対策グッズや避難所生活における注意点などをまとめた情報を掲載している。例えば、配慮が必要な人の避難所生活として、高齢者、赤ちゃん、妊産婦、基礎疾患のある人、障害のある人――のそれぞれで注意点が整理されている。

両社は今後、ステッカー貼付による効果を検証し、病院や公園といった感染症に関連する情報の需要が見込まれる施設に設置している自販機への展開など、さらなる協業の可能性も検討する。

塩野義製薬は60年以上にわたり、感染症領域の研究・開発や、薬の適正使用推進に取り組んでいる。アサヒ飲料は災害時に機内にある商品を無料で提供することができる災害用自販機を全国の避難指定場所を中心に約1.1万台設置するなどしている。両社はそれぞれの強みを活かした協業を通じて、「災害時の感染症対策に関する正しい情報を一般の方や被災者に届け、健康の維持・増進に貢献していく」としている。