エーザイ 認知症エコシステムの構築加速で「テオリア テクノロジーズ」設立 発症予測アルゴリズム開発
公開日時 2023/09/13 04:51
エーザイは9月12日、認知症エコシステム構築を加速させるデジタル事業会社「テオリア テクノロジーズ(Theoria technologies)」を設立したと発表した。同社に蓄積した臨床研究データのほか、コホート研究データ、PHR(Personal Health Record)等を活用し、様々な予測アルゴリズムやデータソリューションの開発に取り組む。2024年度中のサービス提供を目指す。
同社は、早期アルツハイマー病治療薬・レケンビ点滴静注(一般名:レカネマブ)の開発を行う一方で、認知症を患う患者と家族の社会課題の解決をめざし、デジタルソリューションの開発や他産業との連携による認知症エコシステムの構築に取り組んできた。今回設立した新会社は、認知症の種類やステージに関わらず、すべての生活者の「生ききるを支える」べく、エコシステム構築の基盤となる透明性高く中立的な認知症プラットフォームの中核を担わせる方針だ。
具体的には、MCI・認知症の早期発見に向けた発症リスク予測アルゴリズムの開発を2024年度中に行う。また、認知症当事者の日常生活動作を記録することで、当事者、医師、介護者間のコミュニケーション円滑化を支援するアプリ「ササエル」の開発・提供を当社と一緒に行う。さらに新会社は、他企業との連携によりデジタルサービスの開発を推進する考え。