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武田薬品、三菱倉庫、JR貨物 医療用医薬品輸送の一部を鉄道に切り替え CO2排出量を現行比約6割削減

公開日時 2023/09/29 04:48
武田薬品、三菱倉庫、JR貨物は9月28日、国内特約店向け医療用医薬品輸送の一部をトラックから鉄道輸送に切り替える「モーダルシフト」を開始すると発表した。鉄道輸送にかかる許可取得後に、東京から北東北地区への幹線輸送部分を10月から鉄道に切り替え、その前後の輸送のみをトラック輸送することで、CO2排出量を現行比約60%削減させる。さらに、鉄道輸送のエリアや対象特約店を今後拡大していく方針も明らかにした。

国内における医療用医薬品の輸送は、これまでトラック輸送が主流で、武田薬品でも医療用医薬品輸送を三菱倉庫に委託し、トラックを利用した輸送を行ってきた。一方で鉄道輸送はCO2排出量が少なく、環境への負荷が少ない輸送手段と言われおり、農産品や工業製品については鉄道輸送への切り替えが進んでいる。ただ、医療用医薬品の場合は、振動、温度管理などの課題も多いことから、これまで鉄道輸送への切り替えが進んでこなかったという。

武田薬品、三菱倉庫、JR貨物の3社は、国内の鉄道輸送による各種検証を実施。その結果、温度管理可能な鉄道コンテナを用い、各種セキュリティ対策等を施すことで医療用医薬品の品質を適正に管理しながら、医薬品の適正流通(GDP・Good Distribution Practice)ガイドラインに準拠した輸送が実現できると判断し、一部の国内特約店向けの輸送を10月から鉄道に切り替えることを決めた。

◎グレッグ・ティモンズヘッド「医薬品輸送で新たなスタンダードを確立できた」

武田薬品のグローバル マニュファクチャリング&サプライ ジャパン ヘッドのグレッグ・ティモンズ氏は、「この度の(3社の)パートナーシップは、医療用医薬品の輸送において新たなスタンダードを確立し、環境への配慮とイノベーションを結びつけられたことを嬉しく思う。この取り組みを加速し、他の企業にも前向きな影響を与える努力を続けたい」と強調した。
 
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