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官民投資ロードマップ ファーストインクラス創出へ官民投資40年度までに23.4兆円 経済効果162兆円

公開日時 2026/06/25 06:15
政府は6月24日、経済財政諮問会議・日本成長戦略会議合同会議で、戦略17分野の「官民投資ロードマップ」を公表した。創薬・先端医療分野では、ファーストインクラス・ベストインクラス製品の創出に向けて、「我が国の特許品の市場規模について、特許品の世界の成長に比肩する成長を目指す」ことを目標の一つに掲げた。政府は人材育成やAI、データ利活用などの環境整備を進め、日本の創薬エコシステムを構築。免疫分野の基礎研究力を創薬につなげるなどして、“創薬立国”を目指す。こうした姿の実現に向けて、国内外から民間投資を呼び込み、官民投資額は2040年度までに23.4兆円と想定。経済波及効果は162.1兆円との試算を示した。

◎免疫分野の基礎研究力を日本発の創薬へ 日本の製薬企業は海外企業と同水準で成長を

官民投資ロードマップの策定に向け、「創薬・先端医療ワーキンググループ」では、2040年を見据え、“世界とともに進む、創薬立国”を掲げた。日本の創薬力を土台に、製薬企業を持続的な成長の牽引役とする姿を描いた。創薬シーズの創出から実用化まで一気通貫で進める環境を整備。国内外の市場を獲得する“世界直行型”の開発を実現する。特に、「免疫分野」を具体的にあげ、基礎研究力を創薬力につなげる方針を示した。カーブアウトシーズを活用し、成功事例を輩出することも視野に入れる。これにより、民間投資を呼び込み、投資とイノベーションの継続的な循環により発展する姿を示した。

官民投資ロードマップでは実現に向けた目標として、「我が国の医薬品市場の魅力度向上を目指す」と明記。「海外市場と遜色のない国内市場となるよう、我が国の特許品の市場規模について、特許品の世界の成長に比肩する成長を目指す」ことを盛り込んだ。また、日本の製薬企業がファーストインクラス・ベストインクラス製品を創出することで、「我が国の製薬企業が国内外で獲得する特許品の市場規模について、世界市場と同水準の成長を実現する」ことも目標に掲げ、日本の製薬企業の成長も目標に掲げ、製薬企業の挑戦も促した。

◎「創薬人材育成トータル・ストラテジー」策定 スタートアップに転籍する人材への支援も

こうした目標の実現に向けて、日本の創薬エコシステム構築の必要性を指摘。政府として、創薬人材、AI×ロボティクス、一気通貫の研究開発の加速と前進、臨床試験の抜本的な環境整備など、環境整備を進めて製薬企業の取組みを後押しする姿勢を示した。

米国ではスタートアップがシーズを創出するケースが多い中で、“カーブアウトシーズ”に着目。実用化に向けて、人材の流動性が不足していることが指摘されている中で、「創薬人材育成トータル・ストラテジー(仮称)」の策定・実行を検討することを盛り込んだ。創薬インキュベーション事業など、実用化を担う創薬関連人材について、現在の業務に携わっている人材数やケイパビリティ(スキル・経験等)を調査。調査結果を踏まえ、今後10年間を見据えて、産官学連携の下で必要な人材の育成、活躍推進に向けた総合的な戦略を策定・実行する。また、製薬企業からスタートアップへの転籍で給与水準が下がることが指摘される中で、「スタートアップに転籍する人材への支援を検討する」ことを盛り込み、カーブアウトシーズ開発を後押しする。

◎AI活用推進 自動化ラボの接続を含む共用基盤の拡充やPMDAの相談・支援も

AIの利活用推進に向けては、「アカデミアやスタートアップがアクセス可能な計算資源・基盤モデル・評価済データセット・自動化ラボへの接続を含む共用基盤の拡充などに取り組む」と明記。「規制当局であるPMDAの相談・審査にもAIを導入し、承認審査の高度化を実現する」ことも盛り込んだ。世界の開発を惹きつける国際水準の治験実施体制整備の重要性を指摘。臨床試験の計画・実施に発言力を持つキーオピニオンリーダー(KOL)の育成が必要とした。

規制調和の観点からは、「スタートアップのグローバル拠点形成や更なる展開、ネットワーク構築を見据え、AMEDボストン拠点整備を検討する」ことも盛り込んだ。

◎経済効果 感染症対応製品29.2兆円、バイオ・再生医療174.9兆円、技術導出約44兆円

このほか、創薬・先端医療ワーキンググループでは、優先的に支援する製品・技術として「感染症対応製品」、「バイオ医薬品・再生医療等製品等」も掲げた。

感染症対応製品では、国内への安定供給と技術力を活かした高品質な製品の輸出を目指すべき姿に掲げ、「抗菌薬等の25か国以上への国際展開」、「免疫グロブリンの国内自給率100%」を目標に掲げ、官民投資額は40年度までに7.2兆円と想定。経済波及効果は29.2兆円と試算した。

バイオ医薬品・再生医療等製品等では、輸入超過・他国依存の構造を転換し、40年の日本企業の売上目標は33.4兆円を目指すべき姿とした。官民投資額は40年度までに20.8兆円と想定。経済波及効果は174.9兆円と試算した。

技術導出収入(貿易収入)として、26~40年までの合計約44兆円との試算も示した。

このほか、合成生物学・バイオWGでは、「バイオものづくり」を優先的に支援する技術よして議論。持続可能な国内生産基盤の構築を目指し、40年の日本企業の売上目標11.9兆円を掲げた。官民投資額は40年度までに12.8兆円と想定。経済波及効果は66.7兆円と試算した。


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