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ヤクルト本社 エルプラットなどを高田製薬に承継・移管 医療用薬事業からの撤退は「決まっていない」

公開日時 2023/10/25 04:52
ヤクルト本社は10月24日、エルプラットを含む8つのがん関連製品について、高田製薬に製造販売承認の承継及び販売移管を行うと発表した。承継・販売移管は2024年4月以降となる。ヤクルト本社が取り扱っている医療用医薬品は現在15製品で、今回の承継・販売移管により、取扱製品は7製品に半減する。また同社は今回、新たな抗がん剤の開発には着手しない方針も明らかにした。医療用医薬品事業からの撤退を意味しているのかについて同社広報部は本誌に、「(事業の)今後の方向性は決まっていない」と述べた。

同社は、05年の抗がん剤・エルプラットの上市を最後に新たな抗がん剤の上市はない。従来から少数品目に依存したビジネスモデルだったが、今回、このビジネスモデルでは「将来の持続成長は見込めないと判断した」とし、「当社が取り扱うがん関連の医療用医薬品の事業の最適化を検討してきた」と説明した。そして、1980年からの長きにわたる協業パートナーである高田製薬に、がん関連製品の一部を承継・販売移管することを決めた。

承継・販売移管する製品は、ヤクルト本社の製造販売製品である▽エルプラット、▽オペプリム、▽レボホリナート「ヤクルト」――の3製品と、高田製薬からの販売受託品の▽ゲムシタビン「ヤクルト」、▽イマチニブ「ヤクルト」、▽ゲフィチニブ「ヤクルト」、▽ペメトレキセド「ヤクルト」、▽ボルテゾミブ「ヤクルト」――の5製品の計8製品となる。このうちエルプラットの販売移管は24年4月、承継は25年4月の予定。各製品の安定供給や情報提供活動を継続的かつ円滑に進めるため、今後、両社が協力して取り組む。

承継・販売移管する8製品以外のヤクルト本社の取扱製品は、▽カペシタビン「ヤクルト」、▽カンプト、▽ゾレドロン酸「ヤクルト」、▽ドセタキセル「ヤクルト」、▽ボルビサール、▽ボルビックス、▽レトロゾール「ヤクルト」――の7製品となる。MR数は23年3月末時点で131人。今後の人員数は、承継・販売移管に向けた活動支援もあるとして、具体的な方向性は示さなかった。

◎開発中の品目を除き、新たな抗がん剤の開発には着手しない

ヤクルト本社は8製品の承継・販売移管の発表の中で、今後の医薬品事業の方向性も明らかにした。同社は、「当社の強みを踏まえた経営資源の最適化及び効率的な活用について検討を重ねた」とした。その上で今後の医薬品事業について、開発中の品目を除いて新たな抗がん剤の開発には着手しない方針を示し、同社の研究基盤である乳酸菌研究をベースに、マイクロバーム領域で医薬部外品や一般用医薬品、サプリメントなどの開発に取り組むとした。
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