後発品の「上流問題」 不正の根底に「拙速な技術開発・検討」
厚生労働省 医薬局 監視指導・麻薬対策課長 佐藤 大作 氏
公開日時 2024/02/01 00:00
後発品の品質問題に潜む課題後発品の承認時GMP査察強化を企業も対応急務ジェネリックメーカーを中心に行政処分が相次ぐ中で、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課の佐藤大作課長は、製造開始時における製剤開発や工業化の検討が不十分などの「上流問題」を指摘する。市場競争が激しい中で、新規品目の十分な技術移転を行わないまま、発売を優先する「拙速な技術開発・検討」があったと強調する。売上優先で不正を起こした企業として116日間の業務停止を受けた小林化工が記憶に新しいが、決して小林化工だけの問題ではないと語る。第二の小林化工を生み出さないためにも、製薬企業の行動変容に加え、後発品の承認時のGMP査察の強化が必要との考えだ。品質問題は「人災」と警鐘を鳴らす佐藤課長に話を聞いた。(望月英梨)常に誰かに見られてい...