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CureApp 減酒治療アプリが承認申請準備中に 国内第3相臨床試験で主要評価項目達成

公開日時 2024/02/14 04:50
CureAppは2月13日、減酒治療アプリの国内第3相臨床試験で主要評価項目を達成したため、薬事承認申請の準備を進めると発表した。申請予定時期は非公表。試験結果の詳細も今後、国内外の学会や学術誌で発表する予定としている。

同アプリの治験は久里浜医療センター、岡山市立市民病院との共同研究を基にしたもの。ユーザはアプリを通じ、自身の飲酒を振り返り、多量飲酒に結びつく状況や感情、考えに気づき、飲酒欲求への対処スキルを獲得することで不適切な飲酒習慣を修正する。

国内第3相臨床試験は、飲酒による非常に重篤な身体的、心理的、社会的問題がまだ生じていないアルコール依存症の診断基準を満たす患者を対象とした、内科、精神科医療機関で実施されたランダム化比較試験。主要評価項目である登録時点から登録後12週時点までの多量飲酒日数の変化量において、通常診療と本アプリを併用する介入群は、通常診療と飲酒記録機能のみのアプリを併用する対照群に対して、「統計的に有意な改善を認めた」としている。

過度の飲酒はがんなどの疾病発症リスクや、事故や他人とのトラブルなどの行動面のリスクを上昇させるほか、生産性の低下にもつながることが知られている。このように明らかに有害な事象が想定されるにも関わらず飲酒習慣を変えず、自身で飲酒量を減らしたり、飲酒を止めたりできない場合にはアルコール依存症が疑われる。アルコール依存症では、これらの疾病発症や行動面のリスクがさらに高くなる。

アルコール依存症の従来の治療目標は、酒をやめる「断酒」が中心だった。一方で、「断酒」への抵抗感から、初期のアルコール依存症の人が治療を避けてしまうことが問題となっていた。そこで、新しい選択肢として減酒(飲酒量低減)を目標とした治療が欧米で提唱され、日本でも関連学会から飲酒量低減治療マニュアルが19年に公開された。また、24年中に厚労省から「飲酒ガイドライン」が正式に公開される予定になっている。
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