エーザイは３月29日、めまい・平衡障害治療薬・メリスロン（一般名：ベタヒスチンメシル酸塩）と筋緊張改善薬・ミオナール（エペリゾン塩酸塩）の国内権利を科研製薬に譲渡する契約を締結したと発表した。エーザイは対価として38億円を受領する。2025年３月末を目途に販売権を移管し、その後、製造販売承認を承継する。

メリスロンは1969年発売、ミオナールは1983年発売と日本で長く使用されてきた薬剤。エーザイは、「両剤が引き続きより多くの患者様への貢献を継続するために、両剤の疾患領域に強みを持つ科研製薬に譲渡することが最適な選択と判断した」としている。

科研製薬は、女性に多いめまいの治療薬であるメリスロンをラインナップに加えることで、「健康寿命の延伸や女性の健康課題への貢献」との現在の取り組みを強化できると判断した。ミオナールは、強みを持つ整形外科領域の既存製品とのシナジー効果が見込めるとして承継することを決めた。