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日本調剤・笠井新社長 「人的資本経営、さらに推し進める」 敷地内薬局は今年度以降出店せず

公開日時 2024/05/13 04:49
日本調剤の新社長に就任した笠井直人氏は5月10日に開かれた決算会見で、「人的資本経営をさらに推し進めるとともに、従業員を含むステークホルダーとの積極的な対話を行う」と所信を表明した。「日本調剤グループで最も重要な資産は人材」と強調。今年9~11月に公表する新長期ビジョンでも、働く社員の指針となる求められる人材像を盛り込んだ新たな人事制度を導入するとした。調剤報酬での減算措置の続く敷地内薬局については、「今年度以降は出店しない」方向性も示した。

三津原庸介前社長から、健康上の理由により代表取締役社長としての業務執行に支障が出るとして急遽退任の申し出があったことから、4月30日の取締役会の審議を経て、新社長として笠井氏が選任された。笠井新社長は、1986年に三菱信託銀行に入社し、法人営業部門で融資業務を担当。その後、本社人事部にて課長新規事業の企画部長、日本橋支店長を経て、2013年に日本調剤に入社した。「日本調剤では役員として、主に新規出店を担当していた」という。

笠井新社長は、「これまでの社長とは全くバックグラウンドが異なる新しい社長として、従業員と同じ目線に立ち、活力にあふれ、活発なコミュニケーション、新しいアイデアが生まれる環境を作っていく。これはまさに人的資本経営につながり、日本調剤グループにとってこの社長交代がより良い方向に向かう議案になると信じている」と述べた。

◎3つの重点方針 「理念を継承、さらに発展」

そのうえで、3つの重点方針を説明した。特に、人材の重要性を強調。薬剤師や医療事務だけでなく、様々な職種がいるとして、「すべての役職員がやりがいを感じて、存分に力を
発揮できる環境を作りたい。そのために人的資本経営をさらに推し進めるとともに、従業員を含むステークホルダーと積極的な対話を行う。会社横断の対話を課題と考えている。グループ全体でコミュニケーションを高めることで、お互いの理解を深め、思いを共有できる、そういう会社にしていきたい」と語った。

このほか、「日本調剤グループのグループに理念を継承し、さらに発展させる」と述べたほか、仕事における「明るさ」の重要性を強調。自身の営業時代を振り返り、「明るくもう一度立ち向かえば、必ずいつか成功する。明るさを忘れないことが大切だ」と説明。「当然、薬局店舗でも職員が明るければ、患者様にほんの少しだが、元気を分けてあげることができる。職員が明るく元気で仕事に取り組むことで、誰もが一番に相談したくなるヘルスヘルスケアグループを目指す」と述べた。

◎医薬品製造販売事業 収益率の向上が見込まれる自社製品、自社製造品比率は増加傾向

笠井社長は、「今年に入り、診療報酬改定に伴う敷地敷地内薬局の点数引き下げやドラッグストア調剤薬局業界の再編加速、物価や賃金の上昇による人件費の増加など当社を取り巻く環境はめまぐるしく変化している」と環境変化の大きさを強調。3月に公表予定だった長期ビジョンについては、環境変化を踏まえて策定し、9~11月にロードマップとあわせて公表する予定とした。

調剤事業については、敷地内薬局が6店舗あると説明。ただ、「これらは以前から内定をいただいていたものであり、今年度以降は、敷地内薬局への出店は行わない」と述べた。「収益性の観点からも、昨年度出店基準を引き上げており、これまで以上に厳選した出店を行う」と強調。専門医療機関連携薬局や地域連携薬局、健康サポート薬局、在宅支援センター
在宅緩和ケア対応薬局のほか、全店舗でオンラインでの対応が可能など、多様な機能を有する薬局を展開していると説明。「薬局ごとに持たせるべき機能を定めることで患者様に選ばれる薬局作りを推し進めております。患者様にとっては薬局を選択する一助になり、当社にとっては特定の機能に特化し、効率化できるというウィンウィンの関係が成り立つ」よ述べた。

医薬品製造販売事業については、「ジェネリックメーカーの成長ドライバーは新製品」と表明。24年3月期(23年度)に収載された7品目はすべて自社開発、自社製造と説明。「売上重視の品目数拡大戦略から、安定供給重視の最適化戦略へシフトシフトしたことにより、全体の販売品目数は減少しているが、収益率の向上が見込まれる自社製品、自社製造品比率は増加傾向となっている。今後も、品目ごとに柔軟に他社との連携を行い、品目統合を通じて、生産効率化を推進する」と述べた。

◎23年度決算 調剤事業好調で増収 敷地内薬局影響などで純利益は減益

同社の2023年度決算では、連結売上高は前年同期比8.6%増の3403億1000万円、営業利益は20.5%増の91億4200万円となった。一方で、純利益は42.7%減の25億5300万円となった。

調剤事業では、耳鼻科、小児科等を中心とした急性疾患の患者数増加により、既存店の処方箋枚数が増加。新規出店の効果もあり増収となった。一方で、敷地内薬局に対する調剤報酬の減算などの影響で、32億円の減損損失を特別損失に計上した。

医薬品製造販売事業は、4月の薬価改定による薬価引き下げの影響および製品ポートフォリオの見直しに伴う販売品目数減少の影響があったものの、既存品および新規薬価収載品の販売が堅調で、前年同期比では増収増益となった。一方で、一部工場における生産品目数の減少および老朽化に伴う工場の生産機能の縮小と、効率化に向けた生産拠点の集約により11億円の減損損失を計上した。
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