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旭化成・堀江代表取締役 ヘルスケア全体で「過去最高を記録したい」Calliditas社、Veloxis社製品が好調

公開日時 2025/11/06 04:50
旭化成の堀江俊保代表取締役兼専務執行役員は11月5日の2025年度第2四半期決算説明会で、「今年度は医薬事業の好調でヘルスケア全体としては過去最高を記録したいと考えている」と強調した。ヘルスケアセグメントの25年度上期業績は、売上高が前年同期比4.8%増の3068億円、営業利益が20.8%増の401億円だった。好調の要因は、24年9月に買収したスウェーデン・Calliditas社の原発性IgA腎症治療薬・Tarpeyoが、腎臓病に関する国際的な診療ガイドラインで推奨されたため。堀江氏は、「買収当初の予想を上回り好調に推移している」と述べた。

同社では25年度から、医薬事業やクリティカルケア事業などを「重点成長事業」と位置付けている。堀江氏は、「重点成長事業の多くが非常に順調に推移した。医薬が非常に好調だった」と報告した。

◎医薬・ライフサイエンス事業 前年同期比12.4%増収 営業利益100.2%増の286億円

事業別では、医薬・ライフサイエンス事業で、売上高が前年同期比12.4%増の1276億円、営業利益が100.2%増の286億円だった。20年3月に買収した米・Veloxis社の腎移植に用いる免疫抑制剤Envarsus XRの販売量増加に加え、Calliditas社の新規連結効果なども業績伸長に大きく寄与した。堀江氏は、「もともと腎臓領域で営業活動していたため、シナジー効果も大きかった」と説明。Tarpeyoについては、「売上のピークは当初30年くらいを見込んでいたが、これが2~3年前倒しになるのではないか」と期待を示した。

一方、クリティカルケア事業では、売上高が前年同期比0.0%の1792億円、営業利益はマイナス39.1%の115億円にとどまった。着用型自動除細動器・Life VestなどCMSの売上は伸びたものの、「除細動器の売上が若干足踏み状態だ」と堀江氏は説明する。新製品の承認が9月末までずれ込み、買い控えが発生したことや、物流センターを新しくした試みの中でのトラブルによりオーダーを出し切れなかったことが影響したという。堀江氏は、「これから回復基調に乗っていく」と見通した。

堀江氏はまた、「医薬・ライフサイエンス事業では特にCalliditas社とVeloxis社が成長を牽引している」と述べ、「今後もヘルスケア事業の成長は続くと考えている」と強調。「ヘルスケアセグメントとして、COVID-19のときに記録した最高レベルを上回りたい」と力を込めた。

【医薬事業の25年度上期の主要製品売上(前年同期実績)、億円】

<Veloxis>
 Envarsus XR 244(207)※

<Calliditas>
 Tarpeyo 239(-)※
※24年度上期:1ドル=153円、25年度上期:1ドル=146円で計算

テリボン 218(205)
リクラスト 6(6)
ケブザラ 61(55)
プラケニル 11(32)
リコモジュリン 32(35)
クレセンバ 31(16)
エムパベリ 10(10)
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