編集長沼田佳之内資系大手製薬企業から相次いで早期退職制度の導入が発表された。各社事情は異なるが、注目すべきは各社の経営者が求めるビジネス人財に一つの法則が存在していることだ。一昔前は労働力の確保・強化が人事戦略のカギを握っていた。昨今はＡＩやＤＸを活用したビジネスの最適化が主流となり、得られたデータを使って短時間のうちに生産性を向上させ、成果を得る発想力や企画力を発揮できる社員を求める時代になった。すでに外資系で導入しているジョブ型や定年制廃止といった人事施策が浸透しつつあり、社員の自律型成長が強く求められている。製薬各社の人事戦略を取材する機会が増えた。経営者が必ず口にするキーワードが、社員による「手上げ制」だ。コロナ禍を経て我々のビジネススタイルが大きく変わった。ただ、我々が想像している...