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中外製薬・奥田社長CEO 新人事制度・ポスティングのチャレンジ目標50%で「考え方の変容が起きる」

公開日時 2024/12/10 04:52
中外製薬は2025年1月に新人事制度を導入する。奥田修社長CEOは12月9日のメディア向け役員懇談会で、一般社員へのジョブ型雇用の拡大や雇用上限年齢の撤廃などの施策を紹介した。特に、会社が必要とする部署の人材や要件を明示し、社員が応募できる「ポスティング(手挙げによる異動)」の導入意図について、社員の自律的なキャリア形成を後押するものと強調した。また、2030年度目標に「ポスティングのチャレンジ率50%」を掲げたことについて、「心の持ちようというか、考え方の変容が起きるはず」と述べ、ヘルスケア産業のトップイノベーターになるための自律性・主体性が発揮する社内人事の構築に期待を込めた。

「社員1人1人が最大限の主体性を発揮できる会社に変革していく。主体的に自分の将来を描き、その実現に向けて果敢に挑戦できるということが新人事制度を導入する狙いだ」-。奥田社長CEOは25年1月から実施する新人事制度の目的をこう語った。すでに同社が公表した人的資本レポートの中で、新人事制度の「指標」と「目標値」を公表したところ。特に、社員の挑戦を促す風土の醸成を狙った「ポスティングへのチャレンジ率」については、23年度実績値の33%(任用割合)を「50%(手上げ率)」に拡大する目標を据えている。

◎手挙げによる異動 「ポジションを具体的に示す。もう少し粒度をあげる」

奥田社長CEOは、「いままで空きポジションに社員が手挙げで応募することはなかった。まさに未体験の領域に入る」と指摘。「どんなふうに自分で自分のキャリアをデザインするのか。社員も心の持ちようというか、考え方の変容が起きるはずだ」と述べ、「それらを見極めながら“手挙げ率50%目標”を目指したい。ひょっとしたら途中で修正が必要になるかもしれない」と柔軟に対応する考えものぞかせた。一方で、自律性・主体性を発揮する社内カルチャーについて奥田社長CEOは、「社内研修の仕組みは既に充実しており、eラーニングで様々なことを社員は学んでいる」と説明。社員がポスティングできるポジションについて、「もっと具体的に書くようにする。もう少し粒度をあげて、自分が次に何をしたいかについて社員が自らに気づき、それに向かって変容していくことに期待したい」と述べた。

◎日高伸二上席執行役員 支店をオンコとスペシャリティに二分 支店長が専門性に特化

日高伸二上席執行役員・営業、医薬安全性、メディカルアフェアーズ統括は役員懇談会で、25年1月からの営業組織の見直しについて解説した。同社は1月1日付で、営業本部への領域専門支店制を導入する。日高上席執行役員は、「支店をオンコロジー領域とスペシャリティ領域の2つに分けた。これにより支店長がより専門性に特化できるようになる」と強調。「もう一つは支店の担当施設やエリアが広がることで、よりフレキシブルな戦略や対応が可能になる」と説明した。

◎「専門MRの役割を明確化した」

一方で、「専門MRの役割を明確化した」と明かし、「血友病、筋神経疾患みたいなところは、よりスペシャリティな施設が上位に固まっているので、本社の担当者として、営業現場に任せるのではなく、しっかり施設を担当していく形にしたというのが今回の大きな狙い」と強調した。

◎海外マーケティング(特命)統括 ロシュグループの一員として中外製品を世界に浸透させる

このほか日高上席執行役員は、1月1日付で海外マーケティング(特命)統括を兼務することについて、「中外製薬の製品が海外に出ていく機会が増えている。ただ、日本でシェアの高い製品が多いため、海外と日本のやり方をエクスチェンジしようということがある」と説明。「ロシュグループの一員として、しっかり中外製品を世界の中に浸透させていくというところをやっていきたい」と強調。さらに、「海外子会社がいくつかあるので、そことの関係をより密にしていくというところと捉えている」と述べた。
 
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