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アステラス製薬 24年度通期利益予想を下方修正 アイザーヴェイで減損損失約1160億円など計上

公開日時 2025/01/27 04:50
アステラス製薬は1月24日、2024年度通期の利益予想を下方修正すると発表した。地図状萎縮(GA)を伴う加齢黄斑変性治療薬・アイザーヴェイ(一般名:アバシンカプタドペゴル)の欧州申請取り下げで減損損失約1160億円を計上。さらに遺伝子治療プログラム・AT466や、米アイオタ社の極小体内埋め込み型医療機器に関するプロジェクトでもそれぞれ減損損失を計上し、結果、24年度通期予想は営業利益110億円(直近の予想から690億円減)、親会社帰属当期利益140億円(同360億円減)――に下方修正した。

◎大幅増益予想から一転、2ケタ減益予想に

同社の直近の24年度通期予想では、営業利益は800億円(前年度比213.5%増)、親会社帰属当期利益は500億円(同193.3%増)の大幅増益を見込んでいた。今回の3件の減損損失の計上により、24年度通期の営業利益は前年度比56.9%減、親会社帰属当期利益は同17.9%減――と一転して2ケタの減益予想となった。

◎3件の減損損失は計約1760億円

補体因子C5阻害薬・アイザーヴェイは、アステラス製薬が23年7月に約59億ドル(約8000億円)を投じて買収した米アイベリック・バイオ社の創製品で、最主力品の前立腺がん治療薬・イクスタンジのパテントクリフ対策のひとつと位置付ける期待の新薬。米国では23年8月に承認され販売中。一方、欧州では24年10月に、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)との「議論の結果」に基づき、申請を取り下げると発表していた。

今回、アイザーヴェイの欧州における承認申請の取り下げに伴い、将来計画の見直しを行った結果、アイザーヴェイに関する無形資産の減損損失約1160億円をその他の費用として計上することになった。

さらに、筋強直性ジストロフィー患者を対象として研究開発を進めている遺伝子治療プログラム・AT466について、研究開発計画の変更に伴い資産価値の見直しを行った結果、無形資産の減損損失約520億円を計上。極小体内埋め込み型医療機器に関するプロジェクトも精査した結果、戦略上の理由により継続しないプロジェクトに関する無形資産の減損損失約80億円を計上することになった。3件の減損損失の合計は単純合算で約1760億円となる。

◎売上収益は上方修正 イクスタンジの米国売上拡大と為替影響で

一方、24年度の売上収益予想は、直近の予想から1000億円増の1兆9000億円に上方修正した。イクスタンジの米国の売上拡大ならびに為替の影響によるものだとしている。
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