ニプロ 医薬品研究所埼玉サイトで保管していたニコチンなどの毒物紛失 春日部警察署に被害届を提出
公開日時 2025/01/30 04:51
ニプロは1月29日、同社の医薬品研究所埼玉サイトで毒劇物に関する廃棄処理を行っていた際、薬品庫内に保管していた毒物を紛失したと発表した。紛失した対象毒物は、ニコチン8本(計 475g)、メチルメルカプタン標準液(2mg/mL トルエン溶媒)1mL、メチルメルカプタン標準液(1µg/µL ベンゼン溶媒)9.75mL、二酒石酸ニコチン水和物 500mg、ニコチン-メチル-d3 50mg-。対象毒物は、主に禁煙治療に使用される医薬品の開発に着手した2011年から購入・保管していた。
同社によると、24年12月23日に対象毒物を保管していた保管容器(施錠付き)の所在が不明であることが発覚。対象毒物を他の保管設備に変更、移し替える際に、誤って他の廃棄物に紛れて焼却処分した可能性が高いことから、社内調査および回収業者への聞き取りなどを実施した。しかし、原因を判明するに至らず、法令に従って25年1月10日に埼玉県警春日部警察署および埼玉県春日部保健所へ届け出を行った。その後も警察と協力しながら社内調査を続けたが発見に至らず、1月24日に同署へ被害届を提出し、受理された。
同社は、「このたびの紛失により、地域住民の方々をはじめ、関係者の皆さまには多大なるご心配をおかけすることになり深くお詫び申しあげます。引き続き、原因究明に尽力するとともに、今後このようなことがないよう再発防止に向け、より一層の安全管理に努めてまいります」とコメントした。