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日本ケミファ 営業利益6億600万円で黒字転換 選定療養制度が追い風に

公開日時 2025/05/15 04:51
日本ケミファは5月14日、2025年3月期決算を発表し、営業利益は6億600万円となり、2期連続の営業損失から黒字転換を果たした。売上高は長期収載品の選定療養制度の波及効果や、アレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップ・スクリーン」が好調に推移したことで、前期比5.9%増の325億7000万円となった。

ジェネリック医薬品の売上は、前期比5.3%増の239億6800万円と伸長。要因として、安本昌秀取締役専務執行役は「薬価改定幅が圧縮され、選定療養での切り替えが進んだことで増収になった」と説明。選定療養の影響は「25年度上期も継続すると思うが、すでにひと段落してきており、上期で効果が一巡することになるだろう」と見込んだ。

安定供給体制の確保に向けて取り組んでいた子会社の日本薬品工場つくば工場3号棟(茨城県筑西市)の新設備は25年度後半から順次出荷開始を予定する。2年間で約30億円を投資しており、生産能力は約15億錠から約18億錠に向上する。

◎2月にアマリール錠後発品の承認取得 初のAGで「今後も積極的にやっていく」

研究開発では、2月にサノフィが製造販売する2型糖尿病治療薬・アマリール錠のオーソライズド・ジェネリック(AG)としてグリメピリド錠「NC」の製造販売承認を取得。日本ケミファとしては初のAGとなり、安本専務執行役員は「今後もAGは積極的にやっていきたい」との考えを示した。

新薬パイプラインのうち、P2X4受容体拮抗薬・NC-2600は神経障害性疼痛・慢性咳嗽を対象疾患としているが、炎症性腸疾患や子宮内膜症でも有効性が期待される論文が発表されたという。第1相試験終了段階にあり、安本専務執行役員は「ライセンスアウトが今後最大の注力するポイント。全く新しい作用機序で、様々な適応の可能性を追求していきたい」と期待を込めた。

臨床検査薬の主力製品であるドロップ・スクリーンは、国内設置台数が20年の発売から累計1400台を超え、25年度には2000台を目指す。さらに次世代の機器・試薬の開発や海外展開を見据えた取り組みを進めるという。

【24年度連結業績(前期比) 25年度通期予想(前期比)】
売上高 325億7000万円(5.9%増) 350億円(7.5%増)
営業利益 6億600万円(―) 3億円(50.5%減)
親会社帰属純利益 2億9400万円(―) 1500万円(49.1%減)
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