課題はデータ共有「体制整備が医療機関の強みに」
経験・ノウハウの共有や国際共同治験の実現へ着々前進
公開日時 2025/11/01 00:00
特集DTCの現在地を探る~医療機関・製薬企業の立場から「患者中心の医療」の追求やデジタル技術の進展を背景に、分散型臨床試験(DecentralizedClinicalTrials、DCT)の取り組みが広がっている。治験実施医療機関に限らず、自宅や近隣の医療機関からも参加できる手段として展開が進んでいる。本特集では先進的に取り組む医療機関と製薬企業の立場からDCTの現在地と今後の展望を取材。国立がん研究センター中央病院では医師主導治験などでの実績に加え、コンサルテーションを通じた経験・ノウハウの共有や、タイとの国際共同治験の実現にも積極的に取り組んでいる。DCTの実装を主導する中村健一国際開発部門長/病院長特任補佐は病院間のデータ共有など課題を指摘しつつ、「DCTに対応できる体制を整備すること...