インフルエンザ治療薬 11月の処方患者数は推計約288万人 過去10年で最大
公開日時 2025/12/10 04:50
2025年11月のインフルエンザ治療薬の推計処方患者数が約288万人となり、11月としては過去10年間で最大となったことがわかった。コロナ禍後で患者数が最も多かった23-24年シーズンの23年11月は約178万人だったため、25年11月はさらに100万人以上多いことになる。この市場分析をまとめたインテージリアルワールド社は、インフルエンザが急速に拡大し続けていることから、「12月~26年1月のピークに向けて更なる増加が懸念される」としている。
インフルエンザの25-26年シーズンの流行は、例年より約2か月早く始まり、11月には全国で警報レベルに達した。同社の分析によると、25年11月のインフルエンザ治療薬の処方患者数は前月比で約6倍増と急速に拡大した。年代別では、10歳未満と10代で計56%を占め、「若年層での感染が顕著」。20代の割合が例年より若干高めだが、それ以降の年代はほぼ例年通りの水準なことから、「学校や家庭での感染対策が流行抑制のカギになりそう」と分析している。
同社は、独自に運用する統合医療データベース「Cross Fact」のデータを基に、院外調剤薬局で調剤可能なオセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、バロキサビルのインフルエンザ治療薬の処方動向を分析した。