患者ナラティブはどこまで企業の「打ち手」になり得るのか
公開日時 2026/03/01 00:00
トランサージュ株式会社代表取締役瀧口慎太郎これまで、製薬産業が超競争(Hypercompetition)時代に突入しているという現実、そしてその中で「患者起点」という視点が、単なる理想論や理念ではなく戦略そのものになりつつあることを論じてきた。患者さんの声=ナラティブを集め、可視化し、インサイトとして読み解く。そのプロセスが、新しいアリーナを構想するための出発点になるという点については、多くの読者の理解を得られていると信じたい。はじめに──「理解しているつもり」の壁「マーケティング現場が患者起点に変わりつつある」という実感は乏しく、遠吠え状態に少しばかりの虚しさも感じる。患者さんを中心に据えることの重要性や、患者さんの声に耳を傾ける必要性も、すでに多くの企業で考え方としては認知・共有されてい...