旭化成 独・Aicuris社を約1400億円で買収 重症感染症領域のパイプライン強化 医薬事業成長にアクセル
公開日時 2026/02/26 16:10
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旭化成は2月26日、ドイツの医薬品開発企業である Aicuris Anti-infective Cures AG(本社:ドイツ・ヴッパータール)を買収すると発表した。買収金額は、約7億8000万ユーロ(約1431 億円)。旭化成の医薬事業は移植領域と腎臓領域に強みを有している。Aicuris社の有するpritelivir(プリテリビル)など、重症感染症領域の開発パイプラインを獲得することで、事業を拡大し、2030年度の売上高 3000 億円(営業利益 15%以上)達成に向けてアクセルを踏む。同社の工藤幸四郎代表取締役社長兼社長執行役員は同日会見に臨み、「当社の医薬品事業の戦略に合致している」と自信をみせた。
旭化成は同日、当社米国完全子会社であるVeloxis Pharmaceuticals, Inc.を通じて、Aicurisのすべての発行済み株式等を取得すると発表した。買収資金は、手元資金および当社による金融機関からの借入れにより調達予定で、必要な法的諸手続きを経て2026 年度第1四半期中の買収完了を目指す。買収に伴うのれん等償却後の営業利益は2028年度の黒字化を見込む。
◎大型化見込むpritelivir 30年代中盤以降にピーク売上高4億米ドル超
Aicuris社(アイキュリス)の有するパイプラインの中でも、大型化に期待を寄せるpritelivir(プリテリビル)は、「重要な足元の収益貢献ドライバー」に位置付ける。免疫不全患者におけるアシクロビル耐性を示す単純ヘルペスウイルス(HSV)感染治療を対象疾患に据える。すでに国際第3相臨床試験で主要評価項目を達成。同社が築き上げた移植・腎領域でのネットワークを基盤に製品価値の最大化を図りたい考え。2030年代中盤以降にピーク売上高4億米ドル超を見込む。
このほか、フェーズ1段階のAIC46にも期待を寄せる。腎移植患者における BKウイルス感染治療を適応として開発を進める。世界的な腎移植件数が増加する中で、成長を見込む。
30年前後の上市を目指す。Aicuris社は2006年に設立。従業員は70人。25年の売上高は1億3200万ユーロ。
なお、本決定による 2026 年 3 月期の連結業績予想に変更はないとしている。