サワイGHD 26年度は増収増益見通しも中計目標に届かず 180億錠体制も計画未達で増産に力
公開日時 2026/05/18 04:50
サワイグループホールディングスは5月15日、2027年3月期(26年度)の通期業績の増収増益を予想するも、中期経営計画は未達との見通しを発表した。中期経営計画の最終年度に当たる26年度は売上高2200億円を掲げていたが、2084億円の見込み。目標生産数量に掲げた190億錠に届かないことが響いた。自社での増産に加え、生産効率の改善を織り込み、26年度は180億の生産を目指す。同社の中手利臣専務執行役員(沢井製薬代表取締役社長)は同日開いた会見で、「生産能力増強を少しでも早く進める。他社との協働を進め、生産効率を高める。こうした総合的な取組みで市場からの需要に応えていきたい」と強調した。
◎25年度決算は増収増益もコア営業利益は3.6%減 選定療養影響で増収
同社の26年3月期(25年度)決算は、売上収益が前年同期比6.7%増の2016億7600万円、営業利益は292.5%増の158億9400万円の増収増益だった。ただ、コア営業利益は、3.6%減の247億7800万円だった。
売上収益が増加した背景としては、24年10月から導入された選定療養の影響も大きく、25年度上期の「既存品等」の売上高が対前年同期比で12.5%伸長した。特に、小児治療薬など、相対的に先発品のシェアの高い品目が切り替わった。24・25年度に発売した品目も、25年12月に収載されたダパグリフロジンを中心に好調だった。
営業利益では、生産を中心とした人員の増強の影響で人件費が増加したことがマイナス影響となったほか、訴訟和解費用の発生で40億円計上したものの、24年度の訴訟損失引当金の反動(167億5700万円)があったことから、25年度はプラス要因として計上された。
◎26年度は増収増益 AGの制度改正影響新製品の売上に織り込む
中計の最終年度に当たる27年3月期(26年度)は売上高3.3%増の2084億円、営業利益は71.1%増の272億円、コア営業利益は19.5%増の296億円を見込む。26年度も、訴訟和解費用の反動で、営業利益が大幅に改善する見通し。オーソライズド・ジェネリック(AG)が先発品と同額とされた26年度薬価制度改革の影響を新製品の売上見通しに織り込んだ。ただし、中期経営計画「Beyond 2027」で掲げた連結売上高2200億円、営業利益310億円、コア営業利益330億円にはいずれも届かない見通しとなった。
生産数量は25年度の166億錠(委託含む)から180億錠に増産する計画。トラストファーマテックや第二九州工場の増産を欠行け区するほか、人員の習熟向上による生産効率の改善を織り込んだ。なお、販売数量は25年度171億錠、26年度は176億錠を計画する。
同社は25年9月に日医工と品目統合に向けた協業に合意。15成分30品目について協議を進めている。中手社長は、「現実的な製品としての出荷につなげるには、製造だけでなく、包装資材の準備などに、半年や一年など、一定の期間がかかる。今年度は少しでも早く製品の出荷につなげられるよう、両社で協議をしながら進めている」と説明。日医工との協業による生産効率向上に加え、「現在、製造委託を従来よりも進め、一部増産も26年度の生産計画の中に織り込んで進めている」と生産能力増強に注力する姿勢を強調した。
【2026年3月期(25年度)連結業績(前年同期比)、通期予想】
売上高 2016億7600万円(6.7%増) 2084億円(3.3%増)
営業利益 158億9400万円(292.5%増) 272億円(71.1%増)
親会社帰属純利益 104億3800万円(12.8%減) 186億円(78.2%増)