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日本新薬 25年度は増収増益 DMD治療薬訴訟織り込むも26年度も増収増益計画

公開日時 2026/05/18 04:50
日本新薬が5月15日発表した25年度決算は、売上高が6.6%増の1708億円、営業利益が0.1%増の355億円と増収・微増益だった。増収は4期連続、営業利益は3期連続の増益。26年度は売上高が17.1%増の2000億円、営業利益は7.1%増の380億円を見込む。この予想の中には、米カプリコール社から販売契約の解除等を求めて訴訟提起された、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)心筋症に対する細胞医療製品「CAP-1002(一般名:deramiocel)」の売上114億円や販売費用を織り込んでいる。同日開いた決算説明会で中井亨代表取締役社長は「訴訟の状況を踏まえ必要に応じて見直していく」と述べた。

◎カプリコール社からの訴訟26年6月が審理期日 中井社長「契約修正する必要ある」

カプリコール社から米ニュージャージー州の裁判所において訴訟提起されたのは26年5月7日のこと。中井社長は、訴訟提起のいきさつについて「価格設定に関する課題があると認識されたのは25年3月ぐらいからで、解決する術として両社で契約修正の提案をしてきた」と説明。現契約下での価格設定の具体的課題については「カプリコール社からNSファーマ(日本新薬の米子会社)への取引価格が保険でカバーされる価格になってしまうことだ」と指摘した。

中井社長の説明によると、日本新薬側は「米国当局に価格を報告する主体がNSファーマになるように契約修正を提案していた」が、カプリコール社側は「当局に価格報告を行う主体は自分たちでありたいと主張された」といい、契約修正に至らなかったという。訴訟の審理期日は26年6月3日に設定されている。決算説明会で中井社長は「契約を修正する必要があると考えている」と述べた。

また、中井社長は、26年2月に米国販売導入元の米リジェネクスバイオ社がFDAから審査完了報告通知(CRL)を受領した、ムコ多糖症II型に対する遺伝子治療薬「RGX-121」の現状について「同社がその後、申し立てを行っている」と説明。その背景について「他の製品の審査との比較で、FDAの判断として少し整合性が取れていないのではないかというような課題感がFDAの中でもあるとリジェネクスバイオ社から聞いている」と述べた。

DMDに対するエクソンスキッピング薬・ビルテプソの第3相301試験で主要評価項目未達となったことへの対応では、FDAに提出した301試験の詳細な最終報告書のレビューが継続中、また、FDAに提出した追加の第3相303試験のプロトコルについても照会中のままとなっている。

一方、競合薬を持つ米サレプタ社は、DMDに対するエクソンスキッピング薬・Amondys45及びVyondys53について、25年11月に第3相ESSENCE試験の主要評価項目未達を発表していたが、FDAからESSENCE試験データとリアルワールドデータを合わせて迅速承認から通常承認に切り替える承認申請が認められ、26年4月に申請している。桑野敬市取締役研究開発担当は「そういう可能性も含めて柔軟に考えていきたい」と述べた。

個別製品の売上を見ると、ビルテプソは日本で2.4%増の48億円、米国で4.1%減の164億円となった。26年度は日本で48億円、米国で175億円を予想。米国での販売状況について中井社長は「投与症例の若年化に伴い一人当たりの平均投与量(体重に基づく用量設定)が減少しているが、長く使っていただくことが期待でき、売上の増加を見込んでいる」と述べた。

◎国内市場 25年度はウプトラビが17.5%増、フィンテプラが92.5%増

国内では、25年度の売上高はPAH等治療薬・ウプトラビが17.5%増の176億円、難治性てんかん治療薬・フィンテプラが92.5%の40億円と伸びが目立つ。26年度は各192億円、61億円と続伸を予想。ウプトラビの海外売上に伴うロイヤリティ収入の伸長により25年度の工業所有権等収益は8.5%増の495億円となり、26年度は530億円を予想している。

研究開発面では、自社創製の肺血管の閉塞(血管リモデリング)を改善する経口投与の血小板由来成長因子受容体(PDGFR)阻害剤「NS-863」がPAHと間質性肺疾患に伴う肺高血圧症(PH-ILD)の2つの適応でグローバル第2相試験準備中だ。

【連結業績 (前期比)26年度予想(前期比)
売上高 1707億7100万円 (6.6%増)2000億円(17.1%増)
営業利益 354億9600万円(0.1%増)380億円(7.1%増)
親会社所有者帰属当期利益 297億2100万円(8.7%減)303億円(1.9%増)

【国内主要製品売上高(前期実績)26年度予想、億円】
ビルテプソ 212(218)223
日本 48(47)48
米国 164(171)175

ウプトラビ 176(150)192
アーリーダ 60(-)144
ビキセオス 57(51)65
ガザイバ 51(48)51
フィンテプラ 40(21)61
デファイテリオ 25(24)26
シアリス 22(24)20
deramiocel(CAP-1002)―(―)114
共同販促収入 90(92)86
工業所有権等収益 495(456)530

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