【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

新薬・再生医療等製品7製品が薬価収載 ドジョルビは5月21日発売予定 ゾルゲンスマ髄注は即日発売

公開日時 2026/05/21 04:50
新医薬品4製品と再生医療等製品3製品の計7製品が5月20日、薬価収載された。新薬では、ウルトラジェニクスジャパンの長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)治療薬・ドジョルビ内用液が5月21日発売予定で、スズケングループのエス・ディ・コラボを通じて販売する。ウルトラジェネクスは、1社流通とした理由について、「本剤の適応症はLC-FAODで、対象症例数は極めて限られている。このため、本剤の流通は、在庫の偏在を最小限にし、安定供給を実現するため、希少疾病用医薬品専門会社であるエス・ディ・コラボを通して販売する」とコメントした。

このほか収載品目は、レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパンの骨髄線維症治療薬・インレビックカプセル、バイエル薬品のMRI用の低用量ガドリニウム造影剤・アムベルビスト静注は発売準備中、IPSENの進行性骨化性線維異形成症治療薬・ソホノスカプセル――。このうちインレビックは6月1日発売予定だが、流通戦略は非開示としている。アムベルビストとソホノスは現時点で発売日を明らかにしていない。

◎アムシェプリ、アクーゴは製造販売後臨床試験を実施へ

薬価収載された再生医療等製品では、ノバルティスファーマの2歳以上の脊髄性筋萎縮症に対する遺伝子治療薬・ゾルゲンスマ髄注が即日発売した。

このほかの収載製品は、住友ファーマのパーキンソン病を対象疾患とするiPS細胞由来製品・アムシェプリと、サンバイオの外傷性脳損傷に対する再生細胞薬・アクーゴ脳内移植用注となる。いずれも条件及び期限付き承認品目で、両製品とも7年の期限内に本承認を取得するための製造販売後臨床試験(フェーズ4)を行う。アムシェプリは今年10~12月の間に、アクーゴは「下半期」に1例目の投与を行う計画を明らかにしている。

薬価収載された新医薬品4製品の発売日(予定、未定、非開示含む)は次のとおり。カッコ内は成分名、製造販売元。発売日、及び薬効分類/投与経路順に記載。

【5月21日発売予定】
ドジョルビ内用液100%(トリヘプタノイン、Ultragenyx Japan)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:長鎖脂肪酸代謝異常症
薬価:100%500mL1瓶 734,770.00円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数276人、販売金額36億円

高度に精製された合成中鎖脂肪酸。体内で長鎖脂肪酸をエネルギーに変換することができない長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)患者に対して、迅速かつ効率的なエネルギー源となる。LC-FAODは、体内で脂肪からエネルギーを生成するための代謝プロセスに関わる酵素異常により様々な問題が生じる先天性疾患。国内の患者数は最大で2270人に上ると考えられている。国内でLC-FAODに対して承認された治療薬はドジョルビが初となる。

条件付き承認制度に基づく承認で、承認条件は、▽医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること、▽本疾患の患者を対象に実施中の国際共同試験を適切に実施し、当該試験の成績が得られた際には、当該成績を速やかに提出するとともに医療現場に適切に情報提供すること――となる。

情報提供活動は自社MRで行う。製品流通は、スズケン100%子会社のエス・ディ・コラボを通じて行う。1社流通とした理由は、LC-FAODの対象症例数が極めて限られており、在庫の偏在を最小限にし、安定供給を実現するためだとしている。

【6月1日発売予定】
インレビックカプセル100mg(フェドラチニブ塩酸塩水和物、レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:骨髄線維症
薬価:100mg1カプセル 11,137.40円(1日薬価:44,549.60円)
市場予測(ピーク時9年後):投与患者数197人、販売金額32億円

JAK2阻害剤。骨髄線維症(MF)は、造血幹細胞の異常な産生亢進による骨髄の線維化等が認められる骨髄増殖性腫瘍。国内患者数は約2000人と推定されている。用法・用量は、「通常、成人には1回400mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。営業体制や流通戦略は非開示。

ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が25年6月に骨髄線維症の効能・効果で製造販売承認を取得した。その後、同年12月にBMSグループとレコルダティとの間で、レコルダティが日本の製造販売権を取得することで合意し、26年2月にレコルダティに製造販売承認が承継された。

なお、国内で承認されているMF治療薬には、ノバルティスファーマのJAK1/2阻害剤・ジャカビ錠や、グラクソ・スミスクラインのJAK1/2及びACVR1阻害剤・オムジャラ錠がある。

【発売準備中/発売日未定/非開示】
ソホノスカプセル1mg、同カプセル1.5mg、同カプセル2.5mg、同カプセル5mg、同カプセル10mg(パロバロテン、IPSEN)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:進行性骨化性線維異形成症
薬価:
1mg1カプセル 46,062.10円
1.5mg1カプセル 57,114.90円
2.5mg1カプセル 95,190.70円
5mg1カプセル 190,381.30円
10mg1カプセル 355,689.50円
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数12人、販売金額6.3億円

レチノイン酸受容体ガンマ作動薬で、国内初の進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対する治療薬。ソホノスは成人、及び8歳以上の女児、10歳以上の男児のFOPに対し、規定の用量を1日1回食事中又は食直後に経口投与で用いる。

FOPは、異常な骨形成が持続的かつ恒久的に進行する希少骨疾患で、進行性の運動機能低下と平均余命の短縮を引き起こす。

アムベルビスト静注2mL、同静注シリンジ5mL、同静注シリンジ7.5mL、同静注シリンジ10mL(ガドクアトラン水和物、バイエル薬品)
薬効分類:729 その他の診断用薬(体外診断用医薬品を除く。)(注射薬)
効能・効果:磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影:脳・脊髄造影、躯幹部・四肢造影
薬価:
25.79%2mL1瓶 2,261円(1日薬価:5,653円)
25.79%5mL1筒 4,930円
25.79%7.5mL1筒 7,098円(1日薬価:4,732円)
25.79%10mL1筒 9,193円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数69.3万人、販売金額46億円

磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI)用の環状型ガドリニウム造影剤で、既存の環状型ガドリニウム造影剤に比べ、ガドリニウム用量を60%低減する低用量製剤。生涯にわたって複数回のMRI検査を受ける成人患者や小児患者にとって、生涯の曝露量を低減する。

用法・用量は「通常、成人及び小児には、0.1mL/kgを静脈内投与する」。再審査期間は、新有効成分含有医薬品として8年だが、小児開発に係る必要性が認められる(小児を対象とした試験について治験計画届が提出され、実施済み)ことから、2年延長して10年。

薬価収載された再生医療等製品3製品の発売日等は次のとおり。カッコ内は成分名、製造販売元。発売日、及び薬効分類/投与経路順に記載。

【5月20日発売】
ゾルゲンスマ髄注(オナセムノゲン アベパルボベク、ノバルティス ファーマ)
効能・効果又は性能:脊髄性筋萎縮症(ただし、抗AAV9抗体が陰性の患者に限る)
薬価:1患者当たり 167,077,222円
ピーク時予測(2年後):投与患者数26人、販売金額43億円

脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子置換療法。既承認のゾルゲンスマ点滴静注が2歳未満を投与対象としているのに対し、今回の髄腔内投与製剤は2歳以上を対象とする。髄腔内投与製剤の薬価は点滴静注製剤と同額。

髄腔内投与製剤の用法及び用量又は使用方法は、「通常、1.2×1014ベクターゲノム(vg)を約1~2分かけて髄腔内に単回投与する。オナセムノゲン アベパルボベクの投与歴(投与経路は問わない)がある患者には本品を投与しないこと」。

国内では、SMA治療薬として、スピンラザ髄注とエブリスディドライシロップ・同錠が承認されており、スピンラザは乳児型以外のSMA、エブリスディは2歳以上のSMAに対する用法・用量も設定されている。

【薬価収載された条件及び期限付き承認品目】
アムシェプリ(ラグネプロセル、住友ファーマ)
条件及び期限付承認(26年3月)に該当し、期限は7年。
効能・効果又は性能:レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者の運動症状の改善
薬価:18瓶1組 55,306,737円
ピーク時予測(10年後):投与患者数133人、販売金額74億円

本品は、健康成人の末梢血単核球から作製したiPS細胞から分化誘導して製造した、ドパミン神経前駆細胞の細胞塊を含有する細胞加工製品(非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞)。本品は脳内の被殻に両側移植して用いる。免疫反応の抑制を目的に、本品移植前後にタクロリムス水和物を投与する。

本品をパーキンソン病患者の線条体の被殻に移植後、本品がドパミン神経細胞に分化・成熟することにより、ドパミン神経機能が回復し、ドパミン神経細胞が産生・分泌する内因性ドパミンの増加等により、運動症状が改善することが期待される。

本承認の取得に向け、7年の期限内に製造販売後臨床試験(フェーズ4)を行い、全例を対象とした使用成績調査も実施する。フェーズ4は、レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者を対象に実施し、本品の有効性及び安全性を評価する。目標症例数は65歳以下が30例、65歳超が5例――の計35例。主要評価項目は移植後96週時(24カ月)におけるオフ時のMDS-UPDRS Part III合計スコアのベースラインからの変化量。対照群は設けず、文献情報を基に閾値を設定し、有効性を判断する。副次評価項目としてオン時間、オフ時間、日常生活動作などを設定し、多角的に評価する。

住友ファーマは7施設でフェーズ4を行う予定で、現在、各施設と「詳細を協議中」としている。同社の木村徹社長は、今年10~12月に1例目への投与を目指し、29年度中にフェーズ4で求められている患者登録35例を完了させる計画を示している。

アクーゴ脳内移植用注(バンデフィテムセル、サンバイオ)
条件及び期限付承認(24年7月)に該当し、期限は7年。
効能・効果又は性能:外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善
薬価:1回分72,716,528円
ピーク時予測(10年後):投与患者数39人、販売金額28億円

本品は、主構成体として健康成人から骨髄液を採取し、培養により分離・増殖させた間葉系幹細胞にヒトNotch-1の細胞内ドメインをコードしたプラスミドベクターを導入したヒト(同種)由来の脳内移植用細胞懸濁液(バンデフィテムセル)、副構成体として移植する細胞懸濁液の調製に用いる専用調製液及び専用投与機器セット(①マイクロシリンジ、②投与カニューラ、③インサーター、④スタイレット及び⑤ガイド&ストップ)により構成される、コンビネーション製品。

本品を脳内の損傷した神経組織に移植することで、FGF-2(タンパク質の一種)等が放出され、損傷した神経細胞が本来持つ再生能力を促し、神経細胞の増殖・分化を促進する効果が期待される。

本承認の取得に向けて行う、アクーゴの外傷性脳損傷(TBI)に伴う慢性期の運動麻痺を有する患者を対象とした製造販売後臨床試験(フェーズ4)では、有効性を検証し、安全性を評価する。主たる評価項目は、24週時におけるFMMSスコアのベースラインからの平均変化量。実施予定被験者数は42例。

サンバイオの束原直樹常務執行役員は3月に、発売後は治験を行った5つの大学病院で採用手続きを行い、「下半期に初出荷と初の患者への投与というのが行われると見込んでいる」と話している。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(2)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー