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沢井製薬 ニュージェン社とのALS治療薬共同開発めぐる控訴審で勝訴 一審の双方請求棄却から一転

公開日時 2026/07/03 04:51
沢井製薬は7月2日、ニュージェン・ファーマと係争中だったALS治療薬候補「WN1316」(開発コード)の共同開発をめぐる訴訟について、6月24日付で東京高裁から沢井製薬の勝訴となる控訴審判決を受けたと発表した。東京高裁は、ニュージェン側に契約上の表明保証違反があったと認定。さらに、沢井製薬側のWN1316の開発・製造販売に係るライセンス契約の解除や原状回復といった請求の一部を認めた。今回の控訴審判決で訴訟が終結すると、沢井製薬が契約時に支払った金銭が戻ってくる見通しだが、「連結業績に与える影響は軽微」だとしている。

沢井製薬によると、控訴審判決のポイントは、▽ニュージェンによる表明保証違反があったこと、及び同社の池田穰衛代表取締役に重大な過失があったことが認められ、ニュージェンが主張する沢井製薬の債務不履行は認められなかった、▽ニュージェンの沢井製薬に対する損害賠償請求は棄却される一方、沢井製薬のニュージェンに対する請求の一部が認められた――ということ。沢井製薬ブランドコミュニケーション部によると、高裁に認められた沢井製薬側の請求の一部がWN1316に係る契約の解除と原状回復で、損害賠償請求は認められなかった。

ニュージェンは2005年2月に設立された新規ALS治療薬の開発を目指す、東海大学医学部発創薬ベンチャー。両社は20年6月にWN1316の開発・製造販売に係るライセンス契約を締結し、共同開発を進めた。

しかし、その過程で開発対象原薬の合成中間体に変異原性があることや、ニュージェンがその事実を知りながら契約締結前のデュー・デリジェンスにおいて沢井製薬に開示していなかったことが判明した。沢井製薬は、この不開示が同契約における表明保証違反に該当すると判断し、21年10月に契約解除を申し入れた。

これに対しニュージェンは、契約解除の無効と沢井製薬の債務不履行等を主張し、21年12月に沢井製薬を相手に損害賠償等の訴訟を提起した。沢井製薬もニュージェンの表明保証違反によって被った損害の賠償等を求めて22年4月にニュージェンに対する別訴を提起した。

24年5月15日付の一審判決では両社の金銭請求がともに棄却されたが、両社ともこの一審判決を不服として東京高裁に控訴し、控訴審での審理がなされていた。
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