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米FDA 起立性低血圧症治療薬ドロキシドパを承認

公開日時 2014/02/21 03:50

米食品医薬品局(FDA)は2月18日、米Chelsea Therapeutics International社の神経伝達物質ノルアドレナリン前駆物質Northera(ドロキシドパ)について神経原性起立性低血圧症(NOH)治療薬として承認した。


同剤の有効性は、NOH患者を対象とした2本の臨床試験で検証された。ドロキシドパ投与群では、プラセボ投与群に比べ、めまい、立ちくらみ、失神などの減少を示した。主な副作用は、頭痛、めまい、悪心、高血圧、疲労感など。
同剤のラベルでは、脳卒中を発症する可能性のある臥位高血圧のリスクを増すため、医療関係者および患者に注意喚起を行う枠組み警告が記載された。


ドロキシドパは、大日本住友製薬が創製、1989年に「パーキンソン病(Yar重症度ステージⅢ)におけるすくみ足、たちくらみ」の適応で国内販売された。製品名はドプス。現在は、同適応のほか、「シャイ・ドレーガー症候群、家族性アミロイドポリニューロパチーにおける起立性低血圧、失神、立ちくらみ」および「起立性低血圧を伴う血液透析患者のめまい、ふらつき、立ちくらみ、倦怠感、脱力感」の適応も取得している。


大日本住友製薬は2006年5月、Chelsea社に日本、中国、韓国、台湾を除く全世界での独占的開発・販売権をライセンスした。大日本住友製薬は、国内では神経原性起立性低血圧症の適応での開発は行っていないとしている。


NOHは、パーキンソン病、多系統委縮症および純粋自律神経障害に伴う起立時における、希少な慢性の血圧低下症で、症状は、起立時における、めまい、立ちくらみ、霧視、疲労感、失神など。米国内の患者数は8~15万人。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のNorman Stockbridge心血管・腎臓医薬品部長は、「NOHの患者は、しばしば、歩行や起立に求められる通常の日常的活動を行う能力が制限されている一方で、その治療選択肢は限られている」と説明。その上で、「我々は、(同疾患へ)安全かつ有効な治療が利用できることに取り組んできた」と今回の承認を歓迎した。FDAは同剤について希少疾病薬および加速承認の対象に指定していた。


Chelsea社のJoseph G Oliveto 社長兼CEOは、「Northeraの承認は、私が謝意を表したい患者および家族、治験担当医、医療界、パートナーである大日本住友製薬および我々の従業員にとって非常に大きな成果である」とした。その上で、「我々は、現在、今年第2四半期に米国のNOH患者にNortheraを届けるという重要なゴールに到達するための努力をしている」と具体的な製品供の準備中であることを明らかにしている。

 

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