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新薬薬価収載 ノバルティスとAZの非小細胞肺がん薬が即日発売 エーザイの抗てんかん薬26日発売

公開日時 2016/05/26 03:52

新薬16製品(16成分27品目)が5月25日、薬価基準に収載された。この中には非小細胞肺がんの治療薬が2製品あり、ノバルティスのジカディアカプセルと、アストラゼネカ(AZ)のタグリッソ錠が即日発売となった。ジカディアはクリゾチニブ(製品名:ザーコリ)の効果などが不十分なALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発がん向け、クリゾチニブはEGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能または再発がん向け。ほか、26日には、エーザイの新規作用の抗てんかん薬フィコンパが発売される。

発売日が分かった製品は次のとおり(カッコ内は成分名、会社名)。

【5月25日発売】
イムブルビカカプセル140mg(イブルチニブ、ヤンセンファーマ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:「再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)」
薬価:140mg1カプセル9367.00円(1日薬価:2万8101.00円)
 
悪性B細胞ではBTKを含むB細胞受容体シグナル伝達経路が過剰に活性化しているが、イブルチニブはBTKと強固な共有結合を形成し、悪性B細胞の過剰な細胞生存シグナルの伝達を抑え、リンパ節などでの過剰な細胞増殖を阻止する。420mgを1日1回。慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫の患者総計は約2000と推定される。希少疾病用医薬品。
 
ジカディアカプセル150mg(セリチニブ、ノバルティスファーマ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:「クリゾチニブに抵抗性のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺がん」
薬価:150mg1カプセル6297.00円(1日薬価:3万1485.00円)
 
がん細胞の増殖に関与するALK融合遺伝子の活性を阻害することで効果を発揮するALK阻害薬。750mgを1日1回。非小細胞肺がん全体の2~5%程度がALK融合遺伝子陽性と診断され、国内の新規患者数は年間約2000~5000人程度と推計される。希少疾病用医薬品。
 
タグリッソ錠40mg、同80mg(オシメルチニブメシル酸塩、アストラゼネカ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」
薬価:
40mg1錠1万2482.50円
80mg1錠2万3932.60円
 
EGFR阻害薬が奏効しても、ほとんどの症例で1年程度で耐性化し病状が進行するが、この耐性化した症例の過半数にT790M変異がみられるという。ただ、T790M変異陽性肺がんに対する治療薬はなかった。80mgを1日1回。
 
カヌマ点滴静注液20mg(セベリパーゼ アルファ遺伝子組換え、アレクシオンファーマ)
薬効分類:395 酵素製剤(注射薬)
効能・効果:「ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症、ウォルマン病)」
薬価:20mg10mL1瓶 127万7853円
 
ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL欠損症)は、リソーム酸性リパーゼをコードとする遺伝子が欠損する常染色体劣性遺伝疾患で、肝障害や脂質異常症など重篤な合併症をきたすことが多い。乳児期に発症すると、治療しなければ生後6カ月以内に死亡するという。
 
【5月26日発売予定】
フィコンパ錠2mg、同4mg(ペランパネル水和物、エーザイ)
薬効分類:113 抗てんかん剤(内用薬)
効能・効果:「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)、強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法」
薬価:
2mg1錠189.70円
4mg1錠310.20円
 
AMPA受容体の活性化を非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制するAMPA受容体拮抗薬。成人、12歳以上の小児には、1日1回2mgの就寝前投与から開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増する。同剤はCYP3Aで代謝されるため、同酵素を誘導するフェニトインなどと併用すると、効果が減弱する。そのため、それら代謝促進する薬剤と併用する場合の維持用量は1日1回8~12mg、併用しない場合は1日1回8mgとする。

シクレスト舌下錠5mg、同10mg(アセナピンマレイン酸塩、Meiji Seika ファルマ)
薬効分類:117 精神神経用剤(内用薬)
効能・効果:「統合失調症」
薬価:
5mg1錠:274.00円
10mg1錠:411.00円

承認時の発表によると、非定型抗精神病薬だが、既存薬とは異なる特有の受容体結合プロファイルを有する。抗精神病薬では日本初の舌下錠。通常1回5mgを1日2回舌下投与から開始。維持用量は1回5mgを1日2回。最高1回10mgを1日2回まで。
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