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アルフレッサHD・荒川社長 「価格差を出せない市場環境になった」 顧客の生産性向上に新サービスで貢献

公開日時 2025/11/10 04:51
アルフレッサホールディングス(HD)の荒川隆治代表取締役社長は11月7日の2025年度第2四半期決算説明会で、「(医療機関や調剤薬局に)価格差を出せない市場環境になってきた」との認識を示した。背景には、仕切価の上昇のほか、適正価格での取引の推進や、安定供給のための合理的な価格形成が求められる"別枠品"の設定などにより、「大きな価格変動が起きにくい市場環境」(福神雄介代表取締役副社長)になったことがある。荒川社長は、厳しい経営状況にある医療機関や調剤薬局から選ばれる存在となるため、「増患対策、働き方改革、生産性向上に資する新しいサービスを提供していく」と強調。顧客の業務効率の改善や課題解決に貢献していく考えを示した。

荒川社長は、25年度上期の価格交渉を振り返った。市場全体で薬価差が縮小し続け、24年9月取引分の平均乖離率は5.2%と過去10年間で最小になったことを引き合いに、「(25年度上期は)非常に厳しい環境の中での価格交渉になった」と話した。仕切価の上昇やアロワンスがより一層厳しくなるなか、医療機関や調剤薬局とは流通改善ガイドラインを遵守した適正価格での取引の推進に取り組み、「薬価差の過度な偏在についてもMS一人ひとりが強く意識して改善を心掛けた」と述べた。

福神副社長は、エネルギー価格や物価が高騰している一方で、診療報酬・調剤報酬が十分に引き上げられていないことから、「(医療機関や調剤薬局の)経営環境は苦しい」と強調した。そして、「できる限りの経営のお手伝いをしたいという一方で、値引きを通じてのそうした活動は難しい」と指摘。「合理的な価格形成に努めつつ、市場のニーズに合った薬剤の供給などに努めた」と述べた。

◎25年度上期の医療用医薬品等卸売事業 増収・営業増益 営業利益率0.1pt増の1.08%

アルフレッサHDの25年度上期の医療用医薬品等卸売事業の業績は、売上高は前年同期比5.4%増の1兆3672億円、売上総利益は4.7%増の794億円、売上総利益率は0.04ポイント減の5.81%、営業利益は16.6%増の147億円――だった。営業利益率は0.1ポイント増の1.08%となり、1%台とした。

薬価の中間年改定によるマイナス影響、人件費を含む流通費高騰など厳しい経営環境だったものの、3.3%という市場成長率を上回る売上成長による増収効果と、コストコントロールへの注力などにより増収・営業増益となった。特に販管費は2.4%増の646億円となったが、これは当初予想の98%に相当する額で、期初計画よりコストを抑えたといえる。販管費率は増収もあって0.14ポイント減の4.73%だった。

◎カテゴリー別売上構成比 新薬創出等加算・特許品で82.9%、2.4pt増

25年度上期のカテゴリー別売上構成比は、新薬創出等加算品は44.7%(前年比4.2ポイント増)、特許品は38.2%(同1.8ポイント減)――で、新薬創出等加算品及び特許品の合計で82.9%(同2.4ポイント増)となり前年に引き続き取扱いが増加した。長期収載品の売上構成比は6.3%(同2.6ポイント減)、後発品は10.8%(同0.2ポイント増)だった。

◎福神副社長 ネオプライマリー戦略に手応え 「多くの建設的な提案を頂戴」「成果が出始めた」

同社は25年度からの3カ年の中期経営計画で、スペシャリティ医薬品でありながらも対象患者が比較的多く、専門病院に限らずプライマリー領域でも処方される製品を「ネオプライマリー」と呼称し、業界最多となる2600人強のMSがネオプライマリー製品のプロモーションを行う「ネオプライマリー戦略」を推進している。製薬企業MRの削減・適正化が進むなか、新製品の立ち上げ時や適応追加時など「どうしても短期的に頭数が必要」(福神副社長)という場面において、少ないMRを補完する卸機能を果たすねらいがある。

25年度上期の医療用医薬品等卸売事業の売上成長率は前述の通り5.4%だったが、診療所販路の売上成長率は7.2%と高く、ネオプライマリー戦略の効果も表れたようだ。福神副社長はネオプライマリー戦略の手応えについて、「多くの建設的な提案を頂戴しており、いくつかですでに活動を始め、成果が出始めたとの実感をもっている」と述べた。そして、「今後も大きな成長ドライバーとして、(ネオプライマリー戦略を)重視していきたい。当社の営業リソースをより多くこうした成長領域に投入したい」と語った。

◎個別化医薬品流通プラットフォーム「NOVUMN」 204施設で採用、前年比40%増

顧客の生産性向上・課題解決に向けた取組みでは、一例として、医療機関のおける特殊医薬品の入出庫管理を自動で行う個別化医薬品流通管理プラットフォーム「NOVUMN(ノヴァム)」や、医師とMRをつなぐコミュニケーションツール「Mydodes(マイドーデス)」の利用状況が報告された。

NOVUMNの採用施設数は、24年9月時点の145施設から25年9月時点で204施設となり、この1年間で40%増加した。NOVUMNは必要な時に必要な特殊医薬品を提供し、医療機関の在庫管理やキャッシュフローの改善に貢献しているという。製薬企業へはPMSも含めた情報提供ができる。

Mydodesの医師会員数も1年間に40%伸長し、24年9月時点の1万8396人から25年9月時点で2万5773人となった。MydodesはWeb面会、チャットによるメッセージや資料の送信、製薬企業のコンテンツ提供機能を搭載している。
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