新薬16製品 11月12日収載へ 前立腺がんRLT・プルヴィクトはピーク時421億円予想
公開日時 2025/11/06 05:29
中医協総会は11月5日、新薬16成分19品目の薬価収載を了承した。収載日は11月12日。ノバルティスファーマのPSMA陽性の転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対するPSMAを標的とした放射性リガンド療法(RLT)・プルヴィクト静注は、5年後のピーク時に投与患者数3000人とされたものの、販売金額は421億円になると予想された。プルヴィクトの薬価は7.4GBq1瓶 338万9878円。
◎5製品でピーク時100億円以上 GA進行抑制薬・アイザベイは153億円
ピーク時売上予想が100億円以上の製品は、プルヴィクトを含め計5製品あった。具体的には、▽片頭痛発作の急性期治療及び発症抑制を適応とする経口CGRP受容体拮抗薬・ナルティークOD錠(ファイザー、218億円)、▽全身型重症筋無力症に対する抗FcRnモノクローナル抗体製剤・アイマービー点滴静注(ヤンセンファーマ、208億円)、▽高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症に対するATPクエン酸リアーゼ阻害薬・ネクセトール錠(大塚製薬、183億円)、▽萎縮型加齢黄斑変性における地図状萎縮(GA)の進行抑制を適応とする補体因子C5阻害剤・アイザベイ硝子体内注射液(アステラス製薬、153億円)――となる。
◎5製品で原価開示度50%未満のため加算ゼロ プルヴィクトやアイザベイも
有用性加算など各種加算がついたものの、製造原価開示度50%未満ということで加算ゼロとなったものが5製品あった。この中にプルヴィクトやアイザベイがあるほか、プルヴィクトを用いる際のPSMA陽性病変を検出するための診断キット・ロカメッツキット及びガリアファームも加算ゼロ。鳥居薬品の伝染性軟属腫治療薬・ワイキャンス外用液も加算ゼロとなり、薬価に加算分が反映されなかった。
11月12日付で収載される製品は以下の通り(カッコ内は成分名と薬価収載希望会社)。投与経路・薬効分類順。
▽ドルミカムシロップ2mg/mL(ミダゾラム、丸石製薬)
薬効分類:112 催眠鎮静剤、抗不安剤(内用薬)
効能・効果:麻酔前投薬
薬価:0.2%1mL 1117.80円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数4.6万人、販売金額2.4億円
加算:
有用性加算(II)(A=5%)「国内診療ガイドラインでミダゾラムの経口投与の使用方法が記載されていること、承認審査において、本邦において小児に対する麻酔前投薬として本剤を経口投与することが標準的な方法となっていると評価されていること等から、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
特定用途加算(A=10%)「特定用途医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。ただし、本剤が承認されている国はないが、ミダゾラムを有効成分とする経口剤が欧米で承認されてから一定の期間が経過していること等を踏まえ、限定的な評価とし、10%とすることが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない
ベンゾジアゼピン系薬剤。小児に対する麻酔前投薬を想定して経口投与のシロップ剤が開発された。用法・用量は、「通常、小児にはミダゾラムとして1回0.25~1.0mg/kg(最大用量20mg)を麻酔開始前に経口投与する」
▽ナルティークOD錠75mg(リメゲパント硫酸塩水和物、ファイザー)
薬効分類:119 その他の中枢神経系用薬(内用薬
効能・効果:片頭痛発作の急性期治療及び発症抑制
薬価:75mg1錠 2923.20円(1日薬価:1461.60円)
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数12万人、販売金額218億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「本剤は発症抑制と急性期治療の両立が可能な経口剤であること、比較薬が注射剤であるのに対し本剤は内用剤であり、自宅での服用が容易であり、使用に際しての利便性が著しく高いものと考えられることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当する(H1)
経口カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬。CGRPを標的とした初の経口薬で、予防療法と急性期治療の両方の適応を持つ。用法・用量は適応で異なり、片頭痛発作の急性期治療では「通常、成人にはリメゲパントとして1回75mgを片頭痛発作時に経口投与する」、片頭痛発作の発症抑制では「通常、成人にはリメゲパントとして75mgを隔日経口投与する」となる。
国内では、抗CGRP抗体としてエムガルティ皮下注、アジョビ皮下注、アイモビーグ皮下注が「片頭痛発作の発症抑制」(予防療法)の適応で承認されている。
▽ネクセトール錠180mg(ベムペド酸、大塚製薬)
薬効分類:218 高脂血症用剤(内用薬)
効能・効果:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
薬価:180mg1錠 371.50円(1日薬価:371.50円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数19万人、販売金額183億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「本剤は、新規の作用機序を有し、国内第3相試験でプラセボ群に対する優越性が示されていること等から、有用性加算(II)(A=5%)「を適用することが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当する(H1)
肝臓中のクエン酸分解酵素であるATPクエン酸リアーゼに作用することでコレステロール合成経路を阻害する新規作用機序医薬品。用法・用量は「通常、成人にはベムペド酸として180mgを1日1回経口投与する」。また、用法及び用量に関連する注意で、「HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない場合を除き、HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること」とされている。
高LDLコレステロール血症に対してはHMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)が第一選択となっている。大塚製薬はネクセトールについて、「スタチン効果不十分またはスタチンによる治療が適さない高コレステロール血症患者さんに対する新たな治療選択肢となることが期待される」とコメントしている。
▽ビルベイ顆粒200µg、同顆粒600µg(オデビキシバット水和物、IPSEN)
薬効分類:391 肝臓疾患用剤(内用薬)
効能・効果:進行性家族性肝内胆汁うっ滞症に伴うそう痒
薬価:
200μg1個 2万9705.10円
600μg1個 8万9114.70円(1日薬価:35万6458.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数33人、販売金額23億円
加算:市場性加算(I)(A=10%)「本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。ただし、本邦における承認が欧米の承認から一定の期間が経過していること等を踏まえ、限定的な評価とし、加算率は10%とすることが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
経口回腸胆汁酸トランスポーター阻害剤。対象疾患の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)は、遺伝子変異が原因で、乳児期から慢性肝内胆汁うっ滞による肝脾腫や著明なそう痒感を呈して進行性の経過をとる疾患であり国の指定難病。
用法・用量は、「通常、オデビキシバットとして40μg/kgを1日1回朝食時に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、120μg/kgを1日1回に増量することができるが、1日最高用量として7200μgを超えないこと」。
▽フジケノン粒状錠125(ケノデオキシコール酸、藤本製薬)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:脳腱黄色腫症
薬価:125mg1包 2万2043.00円(1日薬価:13万2258.00円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数92人、販売金額31億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「国内の診療ガイドラインにおいて、ケノデオキシコール酸の投与が標準療法として記載されていること、審査報告書において本剤は脳腱黄色腫症に対する治療の第一選択薬として医療現場に提供する意義はあると評価されていること等から、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
対象疾患の脳腱黄色腫症(CTX)は、一次胆汁酸合成の必須酵素であるCYP27A1の活性が低下する遺伝性疾患で、血清中のコレスタノール濃度等が上昇することで、コレスタノールが様々な臓器に沈着して障害を引き起こす。国の指定難病。用法・用量は成人と小児で設定される。
なお、ケノデオキシコール酸は「チノカプセル」の製品名で「外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解」を適応として1984年4月から販売されている。
▽イブトロジーカプセル200mg(タレトレクチニブアジピン酸塩、日本化薬)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん
薬価:200mg1カプセル 9711.20円(1日薬価:2万9133.60円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数312人、販売金額21億円
加算:迅速導入加算(A=5%)「本剤は国際共同治験により開発され、優先審査の対象であり、かつ本邦における承認申請及び承認は欧米において最も早い承認申請及び承認から6か月以内であることから、加算の要件を満たす」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
経口ROS1阻害薬。用法・用量は「通常、成人には1日1回600mgを空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。国内では、ROS1融合遺伝子陽性NSCLCに対して、ザーコリ、ロズリートレク、オータイロが承認されており、イブトロジーは4剤目となる。
▽ヘルネクシオス錠60mg(ゾンゲルチニブ、日本ベーリンガーインゲルハイム)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん
薬価:60mg1錠 1万3881.90円(1日薬価:2万7763.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数339人、販売金額30億円
加算:迅速導入加算(A=5%)「本剤は国際共同治験により開発され、優先審査の対象であり、かつ本邦における承認申請及び承認は欧米において最も早い承認申請及び承認から6か月以内であることから、加算の要件を満たす」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
経口HER2特異的チロシンキナーゼ阻害剤。肺がんの約4%はHER2遺伝子異常によって引き起こされるという。国内では、エンハーツ点滴静注用が「がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の適応を持っているが、ヘルネクシオスは同適応を持つ初の経口薬となる。
用法・用量は「通常、成人には、1日1回120mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。
▽ゾフルーザ顆粒2%分包(バロキサビル マルボキシル、塩野義製薬)
薬効分類:625 抗ウイルス剤(内用薬)
効能・効果:A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防
薬価:2%500mg1包 1666.20円(1日薬価:6664.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数49万人、販売金額15億円
加算:なし
新薬創出等加算:該当する(主な理由:小児加算要件該当)
費用対効果評価:該当しない
キャップエンドヌクレアーゼ阻害剤。治療適応について、これまで12歳未満の小児の体重20kg未満に対する顆粒剤の用量が設定されていなかった。今回、10kg以上20kg未満は「顆粒1包」、10kg未満は「顆粒50mg/kg」が追加された。
▽アイザベイ硝子体内注射液20mg/mL(アバシンカプタド ペゴルナトリウム、アステラス製薬)
薬効分類:131 眼科用剤(注射薬)
効能・効果:萎縮型加齢黄斑変性における地図状萎縮の進行抑制
薬価:2mg0.1mL1瓶 14万2522円
市場予測(ピーク時9年後):投与患者数2.0万人、販売金額153億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「本剤の投与対象である萎縮型加齢黄斑変性(AMD)の眼底病変に対する治療方法は確立されておらず、適応疾患である地図状萎縮を伴うAMDは既存の治療法がないことから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当する(H1)
補体因子C5阻害剤。C5タンパク質を標的とすることによって網膜細胞の変性を引き起こす補体系の活性を低下させ、地図状萎縮(GA)の進行を遅らせると考えられている。GAは加齢黄斑変性(AMD)の一病態であり、不可逆的な視力低下を引き起こす可能性がある。
用法・用量は、「アバシンカプタド ペゴルナトリウム2mg/0.1mL(リンカーを含むオリゴヌクレオチド部分として)を初回から12カ月までは1カ月に1回、硝子体内投与し、以降は2カ月に1回、硝子体内投与する」。承認条件として、「本疾患の患者を対象に実施中の国内臨床試験については、当該試験成績を速やかに提出するとともに医療現場に適切に情報提供すること」などが課された。
厚労省の担当官は8月29日の薬事審・医薬品第一部会後の記者説明会で、条件付き承認の内容などを説明。条件は「実施中の国内臨床試験の試験成績の速やかな提出」であり、その試験は「日本人患者の安全性を主要な評価項目とする試験」と説明した。試験成績の提出期限は2028年2月と設定する予定だとした。
▽プルヴィクト静注(ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)、ノバルティスファーマ)
薬効分類429 その他腫瘍用薬(注射薬)
効能・効果:PSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん
薬価:7.4GBq1瓶 338万9878円
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数3.0千人、販売金額421億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「本剤は、新規の作用機序を有し、1剤以上のARSI及び1剤又は2剤のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のあるPSMA陽性のmCRPC患者、及び1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のないPSMA陽性のmCRPC患者に対する有効性が示されていることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当する(H1)
▽ガリアファーム68Ge/68Gaジェネレータ(塩化ガリウム(68Ga)、ノバルティスファーマ)
薬効分類:430 放射性医薬品(注射薬)
効能・効果:陽電子放出断層撮影(PET)イメージングのために承認された被標識用製剤のガリウム(68Ga)標識
薬価:①1患者当たり315,161円、②1mL152円
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数3.4千人、販売金額11億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「本既収載品と異なる放射性同位体のジェネレータ剤であり、プルヴィクト静注の投与判定の補助に用いる診断薬としての臨床上の有用性は示されていることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない
▽ロカメッツキット(ゴゼトチド、ノバルティスファーマ)
薬効分類:729 その他の診断用薬(体外診断用医薬品を除く)(注射薬)
効能・効果:PSMA標的療法の前立腺がん患者への適応判定の補助
薬価:1回分18万5947円
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数3.4千人、販売金額6.4億円
加算:有用性加算(II)(A=5%)「PSMAを標的とした既収載品はなく、プルヴィクト静注の投与判定の補助に用いる診断薬としての臨床上の有用性は示されていることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない
プルヴィクトは、前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的とした放射性リガンド療法(radioligand therapeutic:RLT)。ロカメッツキットおよびガリアファームはPSMAの標識に用いる。
プルヴィクトの投与対象は、新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)及びタキサン系化学療法による治療歴のあるPSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)、およびARSIによる治療歴のある(タキサン系化学療法による治療歴のない)PSMA陽性のmCRPC。用法・用量は「通常、成人には1回7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。
なお、ノバルティスにとって、国内でのRLTの承認取得は、ルタテラ静注(適応:ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍)に続き2製品目となる。
▽アイマービー点滴静注300mg、同点滴静注1200mg(ニポカリマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ)
薬効分類:639 その他の生物学的製剤(注射薬)
効能・効果:全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)
薬価:
300mg1.62mL1瓶 49万1823円
1200mg6.5mL1瓶 196万7291円(1日薬価:8万7825円)
市場予測(ピーク時3年後):投与患者数1.0千人、販売金額208億円
加算:
小児加算(A=10%)「本剤は、小児に係る用法・用量が明示された初めての抗FcRnモノクローナル抗体であること、比較薬のリスティーゴは市場性加算(I)の適用を受けているが、小児の用法・用量は承認されていないことから、加算の要件に該当する。本剤の投与対象となる小児患者の年齢範囲が限定的であること等を踏まえ、加算率は10%が妥当である」
迅速導入加算(A=5%)「本剤は国際共同治験により開発され、優先審査の対象であり、かつ本邦における承認申請及び承認は欧米において最も早い承認申請及び承認から6か月以内であることから、加算の要件を満たす」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
費用対効果評価:該当しない
FcRnを阻害するモノクローナル抗体。用法・用量は「通常、成人及び12歳以上の小児には、ニポカリマブ(遺伝子組換え)として、初回に30mg/kgを点滴静注し、以降は1回15mg/kgを2週間隔で点滴静注する」。
対象疾患の重症筋無力症(MG)は、自己抗体により引き起こされる自己免疫疾患で、国の指定難病。国内では、全身型重症筋無力症(gMG)に対して、FcRnを標的とする抗体薬としてウィフガート点滴静注/ヒフデュラ配合皮下注、リスティーゴ皮下注が承認されている。
▽ネフィー点鼻液1mg、同点鼻液2mg(アドレナリン、アルフレッサ ファーマ)
薬効分類:245 副腎ホルモン剤(外用薬)
効能・効果:蜂毒、食物及び薬物等に起因するアナフィラキシー反応に対する補助治療(アナフィラキシーの既往のある人またはアナフィラキシーを発現する危険性の高い人に限る)
薬価:
1mg0.1mL1瓶 2万2975.30円
2mg0.1mL1瓶 2万4672.10円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数96千人、販売金額33億円
加算:
有用性加算(II)(A=5%)「本剤は、投与時に煩雑な手技の習得を必要とせず、そのまま使用できる点鼻剤であり、投与時の利便性が向上することから、製剤工夫による医療上の有用性が認められるとして、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
小児加算(A=10%)「本剤は小児に係る用法・用量が明示されていること等から、加算の要件に該当する。本剤では、充実した臨床試験が実施されているとまでは言えない一方で、アナフィラキシー反応に関する補助治療剤の治験の実施は難しいところ、日本人患者を対象とした国内臨床試験が実施され、6歳から17歳のアレルギー患者15例が組み入れられていること等を踏まえると、加算率は10%が妥当と判断した」
加算係数0.6
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない
アドレナリン点鼻薬。重篤な全身性のアレルギー反応であるアナフィラキシーに対して広く使われているアドレナリン注射剤(エピペン)は、患者自身あるいは介護者による筋肉内への注射が必要となる。ネフィーは、鼻へのスプレーによる簡便で迅速な投与が可能となり、患者や介護者等の負担軽減が期待されている。なお、承認条件に基づき、ネフィ―の厳格な適正使用を推進するため、処方にあたっては医師の登録が必要となる。
用法・用量は「通常、体重30kg未満の患者には、1回1mgを、体重30kg以上の患者には、1回2mgを鼻腔内に投与する」。
▽ワイキャンス外用液0.71%(カンタリジン、鳥居薬品)
薬効分類:264 鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤(外用薬)
効能・効果:伝染性軟属腫
薬価:0.71%0.45mL1管 1万4995.60円
市場予測(ピーク時6年後):投与患者数62千人、販売金額37億円
加算:小児加算(A=10%)「本剤は小児に係る用法・用量が明示されていること等から、加算の要件に該当する。本剤は本邦において伝染性軟属腫に係る効能・効果で初めて承認された薬剤であり、低年齢の患者も含めて国内第3相臨床試験が実施されていること等を踏まえ、加算率は10%が妥当である」
なお、製造原価開示度50%未満のため、加算係数はゼロ。
新薬創出等加算:該当する(主な理由:小児加算適用)
費用対効果評価:該当しない
局所用テルペノイド。対象疾患の伝染性軟属腫は、ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスの感染によって小児に多く生じる疾患であり、一般に「水いぼ」と呼ばれている。ピンセットによる摘除などが行われる水いぼに対し、ワイキャンスは塗布剤による治療選択肢となる。
ワイキャンスの用法・用量は、「通常、成人及び2歳以上の小児に、3週間に1回、患部に適量を塗布する。塗布16~24時間後に、石鹸を用いて水で洗い流す」。