薬食審 8月3日に第二部会 オプジーボの固定用量追加などの承認を審議・報告

公開日時 2018/07/23 03:52
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厚労省は8月3日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第二部会を開催する。日本イーライリリーが承認申請した2番手となるCDK4/6阻害薬のベージニオ錠(一般名:アベマシクリブ)など5製品の承認可否を審議するほか、審議品目及び報告品目として、がん免疫療法薬オプジーボについて、一部の適応を除いて、240mgの固定用量で使えるようにすることも含まれる。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
ベージニオ錠50mg、同錠100mg、同錠150mg(アベマシクリブ、日本イーライリリー):乳がんを対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

ファイザーの乳がん治療薬イブランスカプセルに続く、2剤目のサイクリン依存性キナーゼ(CDK4/6)阻害薬。CDK4/6は細胞周期の調節に主要な役割を果たしており、細胞増殖を引き起こすが、同剤はCDK4/6を選択的に阻害して細胞周期の進行を停止させ、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。

オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品):悪性黒色腫の術後補助療法悪性胸膜中皮腫の効能を追加する新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。希少疾病用医薬品。

抗PD-1抗体。悪性黒色腫は既承認の適応で、今回は術後補助療法にも使えるようにするもの。悪性胸膜中皮腫は新効能となる。

同剤はこれまで体重あたりで投与用量を決めていた。今回240mg製剤を追加し、固定用量でも使えるようにする。

固定用量で投与できる適応は、今回審議する悪性黒色腫の術後補助療法と悪性胸膜中皮腫のほか、今回報告品目として挙がっている▽悪性黒色腫▽非小細胞肺がん▽腎細胞がんのがん免疫療法薬ヤーボイとの併用療法▽古典的ホジキンリンパ腫▽頭頸部がん▽胃がん――となる。なお、既承認の悪性黒色腫のヤーボイとの併用療法は、導入期は体重を基準とした投与を行う必要がある。

ビーリンサイト点滴静注用35μg(ブリナツモマブ(遺伝子組換え)、アステラス・アムジェン・バイオファーマ):B細胞性急性リンパ性白血病を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

T細胞誘導(BiTE)抗体製剤。BiTE抗体は、生体に備わっている免疫システムががん細胞を察知して標的とするのを助けることによって抗がん作用を発揮する。この抗体は、T細胞とがん細胞が架橋するように設計された修飾抗体であり、T細胞を標的細胞の近くに誘導し、T細胞を介した殺作用によりがん細胞をアポトーシスに導くことを目指している。

ヤーボイ点滴静注液50mg(イピリムマブ(遺伝子組換え)、ブリストル・マイヤーズスクイブ):腎細胞がんを対象疾患とする新効能・新用量医薬品。優先審査品目。

抗CTLA-4抗体。原則、抗PD-1抗体オプジーボと併用して、腎細胞がんにも使えるようにする。2剤は作用機序が異なるがん免疫療法薬。

オデフシィ配合錠(リルピビリン塩酸塩/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、ヤンセンファーマ):HIV-1感染症を対象疾患とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤。希少疾病用医薬品。

3成分配合錠で、1日1回1錠で内服できるよう設計した。いずれも既承認の成分。リルピビリンは非核酸系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)で、HIV-1感染症治療薬として広く使われている。エムトリシタビンとテノホビルアラフェナミドはともに核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)で、2成分の併用はHIV-1 感染症の治療に広く使用されている。

テノホビルアラフェナミドは他のメーカーの承認品目で、ヤンセンが今回、新たに開発したことから、申請区分に新有効成分含有医薬品も含まれる。

AZのタグリッソ、非小細胞肺がんの1次治療可能に

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
 
タグリッソ錠40mg、同錠80mg(オシメルチニブメシル酸塩、アストラゼネカ):非小細胞肺がんにおいて1次治療を可能にする新効能医薬品。優先審査。
 
トルツ皮下注80mgシリンジ、同皮下注80mgオートインジェクター(イキセキズマブ(遺伝子組換え)、日本イーライリリー):尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症において、効果不十分な場合の用法・用量を追加する新用量医薬品。現行では12週以降は4週間隔投与としているところを、効果不十分な場合は2週間隔投与も可能にする。
 
トラスツズマブBS点滴静注用60mg「第一三共」、同点滴静注用150mg「第一三共」(トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2]、第一三共):乳がんと胃がんを対象疾患とするバイオ後続品。先行品はハーセプチン(中外製薬)で同剤のバイオ後続品は3月に承認された日本化薬の製品に続くものになるが、日本化薬の製品は胃がんのみの適応。
 
ポテリジオ点滴静注20mg(モガムリズマブ(遺伝子組換え)、協和発酵キリン):現在の効能・効果である「CCR4陽性の皮膚T細胞性リンパ腫」からCCR4陽性の制限を外す、新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。
 
オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品):既存効能の腎細胞がんにヤーボイ(イピリマブ(遺伝子組換え)、ブリストル・マイヤーズスクイブ)との併用療法を追加。また、悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞がん、古典的ホジキンリンパ腫、頭頚部がん、胃がんに対する単剤療法における240mg固定用量投与を追加。なお、既承認の悪性黒色腫のヤーボイとの併用療法では、導入期において体重を基準とした投与を行う必要がある。新用量医薬品・剤形(240mg規格)追加医薬品。腎細胞がんのみ優先審査。
 
バリキサ錠450mg、同ドライシロップ5000mg(バルガンシクロビル塩酸塩、田辺三菱製薬):「臓器移植(造血幹細胞移植を除く)におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」に小児の用法・用量とドライシロップ剤を追加する新用量・剤形追加医薬品。
 
そのほか、MSDのMRSA治療薬キュビシン静注用350mgについて、小児の用法・用量を新たに設定するための試験を行うことになったため、2019年6月までの再審査期間(8年)を延長することが報告される。延長期間は部会報告後に明らかにされるが、同省は小児適応の開発促進のため、小児の用量設定等のための臨床試験を計画する場合、再審査期間を10年を超えない範囲で延長できるとの運用をしている。
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