【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

ノバルティスの慢性特発性蕁麻疹治療薬・ラプシドなど新薬10製品を審議へ 5月25日の第二部会で

公開日時 2026/05/12 04:48
厚生労働省は5月25日に薬事審議会・医薬品第二部会を開き、ノバルティスファーマの特発性の慢性蕁麻疹(CSU)治療に使用する経口BTK阻害剤・ラプシド錠(一般名:レミブルチニブ)など新薬10製品の承認の可否を審議する。

このほか審議予定品目には、アストラゼネカのESR1遺伝子変異乳がんに使用する経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)・エトカマ錠(カミゼストラント)や、MSDの新生児および乳幼児向けRSウイルス感染症発症抑制・予防抗体薬・エヌフロンシア筋注(クレスロビマブ)などがある。

報告予定品目は5製品。アストラゼネカの抗PD-L1抗体・イミフィンジの胃がんにおける術前・術後補助療法の効能追加や、ビーワン・メディシンズの抗PD-1抗体・テビムブラの胃がんの効能追加などが含まれる。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

ラプシド錠25 mg(レミブルチニブ、ノバルティスファーマ):「特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤。BTKを標的とすることでヒスタミンやその他の炎症性メディエーターの放出を抑制し、特発性の慢性蕁麻疹(CSU)治療に対する独自のアプローチとなる。

米国でラプシドは、第2世代の抗ヒスタミン薬による治療にも関わらず、症状が続くCSU患者を対象とした第3相REMIX-1試験およびREMIX-2試験の結果に基づき、25年9月に承認されている。

国内では、第2世代の抗ヒスタミン薬で効果不十分なCSUの適応で、抗IgE抗体・ゾレアが2017年3月に、抗IL-4/13受容体抗体・デュピクセントが2024年2月に承認されている。

キネレット皮下注100mgシリンジ(アナキンラ(遺伝子組換え)、Swedish Orphan Biovitrum Japan):「全身型若年性特発性関節炎、成人発症スチル病」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

インターロイキン-1(IL-1)阻害剤。対象疾患とする全身型若年性特発性関節炎(sJIA)および成人発症スチル病(AOSD)は、発熱、関節症状及び皮疹を主症状とする全身性炎症性疾患。発症年齢が異なるものの、同一の病態を有する。

国内では、抗IL-6受容体抗体・アクテムラや、抗IL-1β抗体・イラリスがsJIAおよびAOSDの適応を持っている。

▽①ゾコーバ錠25mg、②同錠125mg(エンシトレルビル フマル酸、塩野義製薬):「SARS-CoV-2による感染症の治療」を対象疾患とする①新用量・剤形追加に係る医薬品、②新用量医薬品。

3CLプロテアーゼ阻害剤。現在、12歳以上の小児及び成人に対する用法・用量が設定されているが、今回、小児の用量を追加するもの。塩野義製薬は25年6月に6歳以上かつ体重20kg以上に範囲を拡大する用法・用量の追加申請を行っている。25mgは剤形追加。

エヌフロンシア筋注シリンジ105mg(クレスロビマブ(遺伝子組換え)、MSD):「1.生後初回のRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染流行期の2.以外の全ての新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の予防、2.生後初回のRSウイルス感染流行期の重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

抗RSウイルス抗体。米国では、第2b/3相CLEVER試験の結果に基づき2025年6月に承認されている。国内では、新生児および乳幼児向けRSウイルス感染症発症抑制・予防抗体薬としてベイフォータスやシナジスがある。

エトカマ錠75mg(カミゼストラント、アストラゼネカ):「内分泌療法中にESR1遺伝子変異が確認され疾患進行が認められないホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

経口投与の選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)。承認されると、イムルリオに続く経口SERDとなる。イムルリオ(薬価未収載)の適応が、「内分泌療法後に増悪したESR1遺伝子変異を有するHR陽性・HER2陰性乳がん」なのに対し、エトカマは「内分泌療法中にESR1遺伝子変異が確認され疾患進行が認められないHR陽性・HER2陰性乳がん」を予定しており、若干異なる。

エトカマの第3相SERENA-6試験では、循環腫瘍DNA(ctDNA)によって内分泌療法抵抗性の出現を検出し、病勢進行前に治療の切り替えを実施するアプローチが採用された。

ティブソボ錠250mg(イボシデニブ、日本セルヴィエ):「がん化学療法後に増悪したIDH1遺伝子変異陽性の治癒切除不能な胆道がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

IDH1阻害剤。承認されると、ティブソボにとってIDH1 遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)に続く2つ目の適応となる。承認申請は、既治療の胆管がん(CCA)患者を対象とした海外第3相AG120-C-005(ClarIDHy)試験および国内第2相CL2-95031-008試験の結果に基づき行われた。

サークリサ皮下注1400mg(イサツキシマブ(遺伝子組換え)、サノフィ):「多発性骨髄腫」を対象疾患とする新投与経路医薬品。

抗CD38抗体。現在、サークリサは点滴静注製剤が承認されている。皮下注製剤は、静脈内投与と比較して、投与に要する時間の大幅な短縮が可能になり、患者や医療従事者の負担軽減などが期待されている。

イソトレックスカプセル8mg、同カプセル16mg(イソトレチノイン、サンファーマ):「大量化学療法後の神経芽腫」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

ビタミンA類似薬。対象疾患となる神経芽腫の推定患者数は約500人。小児が主な患者となることから、疼痛等の副作用が少ない治療が望まれている。国内では、抗GD2抗体・ユニツキシンが「大量化学療法後の神経芽腫」の適応を持っている。

レットヴィモ錠40mg、同錠80mg、同カプセル40mg、同カプセル80mg(セルペルカチニブ、日本イーライリリー):「RET融合遺伝子陽性の進行・再発の固形腫瘍、RET遺伝子変異陽性の根治切除不能な甲状腺髄様がん」を対象疾患とする新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

RET受容体型チロシンキナーゼ阻害剤。現在、成人と12歳以上の小児の用法・用量がそれぞれ設定されている。2歳(年齢下限)以上の小児も含むようにする申請が行われた。

ミンジュビ点滴静注用200mg(タファシタマブ(遺伝子組換え)、インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン):「再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

抗CD19抗体。承認されると、ミンジュビにとって「再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(FL)」に続く2つ目の適応となる。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の総患者数は約2万8000人と報告されている。

現在、未治療のDLBCLに対する標準的治療として、R-CHOP療法又はPola-R-CHP療法が推奨されており、再発又は難治性に対しては、救援化学療法やCAR-T療法が推奨されている。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

テビムブラ点滴静注100mg(チスレリズマブ(遺伝子組換え)、ビーワン・メディシンズ):「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

抗PD-1抗体。承認されると、テビムブラにとって「根治切除不能な進行・再発の食道がん」に続く2つ目の適応となる。米国では、第3相RATIONALE-305試験の結果に基づき、胃がん1次治療の適応で24年12月に承認されている。

イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「胃がんにおける術前・術後補助療法」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

抗PD-L1抗体。承認されると、早期胃がんの周術期治療の適応を持つ国内初のがん免疫療法薬となる。米国では、第3相MATTERHORN試験の結果に基づき、25年11月に承認されている。

オルミエント錠1mg、同錠2mg、同錠4mg、同内用懸濁液2mg/mL(バリシチニブ、日本イーライリリー):「円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)」を対象疾患とする新用量医薬品。

JAK阻害剤。現在、円形脱毛症に対して成人の用法・用量が設定されている。今回、12歳以上の小児を追加するもの。

タービー皮下注3mg、同皮下注40mg(トアルクエタマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新用量医薬品。希少疾病用医薬品。
テクベイリ皮下注30mg、同皮下注153mg(テクリスタマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

タービーは抗GPRC5D/CD3二重特異性抗体。テクベイリは抗BCMA/CD3二重特異性抗体。それぞれ「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」に対する単剤療法で承認されている。今回、併用療法が承認申請された。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(1)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー