製薬協・研究開発委員会 RWD基盤整備で東北MMBとバイオバンク活用に力

公開日時 2018/07/27 03:50
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日本製薬工業協会(製薬協)研究開発委員会は7月26日、都内で会見し、革新的新薬創出に向けて、産官学連携によるリアルワールドデータ(RWD)の基盤整備を進めていることを報告した。具体的には、東北メディカル・メガバンク機構(MMB)をはじめとした前向きコホート研究との連携推進や、国立高度専門医療研究センター(NC)のバイオバンク活用に向けた検討を進める。19年にも医薬品医療機器等法(薬機法)改正が見込まれる中で、人工知能(AI)を活用した創薬についての検討も進め、今年中には取りまとめる考え。上野裕明委員長(田辺三菱製薬)は、「個社の取り組みはあるが、データベースの活用は共通性が高い。業界として発信していきたい」と意欲をみせた。

前向きコホート研究としてすでに17年6月から東北MMBの医療データについては活用をスタートさせた。製薬協内に遠隔セキュリティエリアを設置し、データ閲覧を開始。すでに26社、109人がデータを閲覧した。東北MMBは、15万人のジェノタイプを把握している強みがあり、これを層別化創薬へと活用するなど、さらなる「連携深化」を18年度の活動目標に位置付けた。東北MMBはこれまで健常人のデータが中心だったが、4月から稼働した未来型医療創生センターは東北大学病院も含まれており、患者データも把握できる。そのため、疾患に罹患する前の未病の状態から疾患後まで一貫して患者状態を把握できることへ期待をよせた。

東北MMBに加え、沖縄県那覇市や福岡県糟屋郡久山町の前向きコホートとも意見交換などを行っているという。横田博副委員長(第一三共)は、「我々産業界が利用できる患者のインフォームドコンセント(IC)がとれているか。追跡調査ができているか」が、創薬への活用を見据えると重要であるとして、3つのコホートに絞った理由を説明した。

また、バイオバンクの活用については、NC側に情報の活用に差があるなかで、創薬活用を見据え、生体試料と運用面から議論をスタートする。創薬活用を見据えたデータベースのあり方などについても意見交換を行う考え。

このほか、アジア各国の保有する天然資源をアジア発の創薬に結び付ける目的で、今秋にはタイ、台湾、マレーシア、日本が参加する天然物創薬コンソーシアムを設立することも報告された。アジア各国には豊富な天然物ライブラリーがあり、日本の創薬技術を移転することで、新薬創出に向けた共創メカニズムを構築したい考え。APAC(アジア製薬団体連携会議)創薬連携ワーキンググループの活動と連携したもの。すでに、カビなどから天然化合物が見つかるなどの成果もあがっているという。

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