第一三共エスファ・義若社長 AG薬価見直しでオルメサルタン、ロスバスタチン2剤の影響100億

公開日時 2018/08/27 03:51
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第一三共エスファの義若博人代表取締役社長は8月26日、18年4月に断行された薬価制度改革で、オーソライズドジェネリック(AG)の薬価制度が見直された影響として、2017年9月に発売したオルメサルタンOD錠、ロスバスタチンの2剤で、「18年度の売上計画で100億を超えるダウンになる」と述べ、制度改革による影響の大きさを語った。京都市内で開催された日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会第12回学術大会のなかで明らかにした。そのうえで、「初収載価格ルールの堅持、初収載から12年間の価格帯の維持を堅守していただきたい」と訴えた。

18年4月に断行された薬価制度改革では、先発品の0.5掛けで収載されたAGの実勢価格が、遅れて先発品の0.4掛け(10銘柄以上)で収載された後発品のみからなる価格帯に入る場合、遅れて収載された後発品の実勢価格改定の価格に集約させる新ルールが導入された。義若社長は、いずれも予想を上回る低薬価となったことが、企業としての当初計画にも大きく影響したと説明した。

◎抗がん剤など後発品の浸透率低い領域でAGが貢献


後発品数量シェアは70%を超えたが、80%目標到達に向けた「最後の10%」の伸長はこれまで以上に厳しさもはらむ。義若社長は、後発品の導入が進んでいなかった抗がん剤・TS-1(大鵬薬品)も、AG導入後に後発品数量シェアが6割超まで伸長したことを紹介。同社は8月15日に、非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬・ゲフィチニブ(先発製品名:イレッサ・アストラゼネカ)のAGの承認を取得しており、抗がん剤のAGへの積極的な参入を表明している。義若社長は、「いくら安くなっても使用したくない患者や、抗がん剤など後発品の使用浸透率が低い領域で、AGは効果があるのではないか」と述べ、AGの果たす医療貢献を強調した。

このほか、価格帯について義若社長は、長期収載品やAG、高付加価値型の後発品、低価格の後発品の選択は“患者の意思”との考えを表明。「会社の戦略と患者の選択が合致する上でも価格帯が必要だ」との考えを示した。

◎東和・田中氏 “修正3価格帯”の検討を 現行制度の課題を解消


東和薬品渉外統括部の田中俊幸氏も同日講演し、現行薬価制度の課題として3価格帯の矛盾点を解消する案として“修正3価格帯”の検討を提案した。修正3価格帯とは、有意に差がある市場実勢価格の銘柄を別の価格帯にする案で、2016年度改定に臨み、日本ジェネリック製薬協会が主張していたもの。現行の3価格帯は長期収載品の30%、50%を区切りに加重平均した金額が薬価とされている。田中氏は、現行制度について、「長期収載品にリンクしてしまうという課題がある」と指摘し、こうした課題を解消する案として改めて“修正3価格帯”の利点を強調した。

田中氏は、現行の3価格帯では低薬価戦略を取る企業の薬価が引きあがってしまい、逆に市場実勢価と薬価の価格乖離の小さい品目の薬価を引き下げられることで、安定供給に影響が出ることを懸念。「価格帯の集約ルールは様々な問題を内包している。1価格帯への集約はその問題が非常に大きくなる」と指摘した。そのうえで、「ジェネリック医薬品への置換え期間終了後、ジェネリック医薬品を1価格帯に集約する際には、大きな問題が生じないよう、例えば3価格帯のものはいったん2価格帯にするなど、別途十分な緩和措置が必要では」との考えも示した。

◎業界活動は「国民目線、患者目線で」


東和薬品は、前日本ジェネリック製薬協会の会長会社。田中氏は総務委員長の立場から臨んだ2018年度薬価改定を振り返った。結果的には18年度改定では初収載価格の維持や、中間年の薬価改定などで業界の主張が反映された。業界活動が実を結んだ格好だが、田中氏は「メーカーのエゴや業界のエゴは聞いてくれない。国民目線、患者目線でないと聞いてくれない」と業界活動に臨むスタンスの重要性も語った。

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