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米FDA LAL欠損症治療薬Kanumaを承認

公開日時 2015/12/15 03:50

 米食品医薬品局(FDA)は12月8日、ライソゾーム酸性リパーゼ(LAL)欠損症治療薬Kanuma(sebelipase alpha )を承認した。LAL欠損症は、LALの欠損や活性の低下によりコレステロールエステルやトリグリセリドが肝臓や血管壁に蓄積するために、様々な重篤な症状を招来する。LAL欠損症は、ウォルマン病とコレステロールエステル蓄積症(CESD)の2つに分類される。ウォルマン病は、2か月から4カ月の乳児期に発症し、CESDは、ウォルマン病より軽症で、LAL欠損症の遅発期の病型では幼児期およびそれ以降に発症する。ウォルマン病は、100万出生あたり1人から2人の乳児が罹患し、CESDは100万出生当たり25人程度である。


同剤の用法用量は、急速に進行するLAL欠損症の生後6か月の新生児に週1回静脈内注射をする。その他の患者には、2週に1回投与である。


FDAは、今回の同剤の承認に伴い、別の承認も行った。FDA動物薬センター(CVM)は、当該企業が卵白でヒトLALタンパクを作製するために鶏における遺伝子組み換えDNA構築物の申請を承認した。FDAは、遺伝子組み換え動物を連邦食品・医薬品および化粧品法(FFDCA)における動物薬条項において規制しているためだ。医薬品評価研究センター(CDER)は、これら卵白から精製された生物製剤であるKanumaをLAL欠損症患者に対する安全性および有効性データに基づいて承認した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJanet Woodcockセンター長は、「LAL欠損症は、特に乳児期に発症を開始する重篤かつ臓器に障害を与える先天的遺伝子障害である」と指摘したうえで、「この遺伝子組み換え技術を使うことによって、これらの患者は、彼らの生活の改善と生存の機会を広げることができる治療法に初めて、アクセスできることになった」と同剤の登場を歓迎した。


同剤はFDAから画期的新薬指定(BTD)を受けると同時に優先審査ならびに希少疾病薬の指定を受けた。Kanumaは、米Alexion Pharmaceuticals社(本社:コネチカット州チェシャイア)が製造する。




 

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