千寿製薬は９月11日、15員環マクロライド系抗生物質点眼薬「アジマイシン点眼液１％」（一般名：アジスロマイシン水和物）を発売した。成人及び７歳以上の小児の結膜炎と、成人の眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎――に用いる。適応菌種はアジスロマイシンに感性のブドウ球菌属やレンサ球菌属など。薬価は１mL 302.20円。

同剤の点眼回数は、１日２回２日間、３日目以降は１日１回となる。同社は「少ない点眼回数で治療が可能となることで、患者さんのアドヒアランス向上が期待できる」としている。

■眼局所抗菌剤の選択肢を充実

同社は、同剤の臨床的な意義に関連して、「フルオロキノロン系抗菌薬に大きく依存している現在の眼感染症治療においては、将来的に交叉耐性獲得細菌の出現を促す懸念があるにもかかわらず、非キノロン系抗菌薬の選択肢は限られた状態にある」と指摘。その上で、「（アジマイシン点眼液によって）眼局所抗菌剤の選択肢を充実させることは、臨床上の意義があると考えており、眼科医療に貢献できるものと期待している」とコメントしている。