エムスリーは7月27日、疾病の発症前から健康状態を維持する取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」を開始した発表した。その第１弾として健診代行を行うハピネス・アイを子会社化した。同社が主たる事業ドメインとして多くのサービス提供を行ってきた「疾病発症後の治療」に加え、「未病・予防医療分野」といった川上にも重点領域を拡大する狙いを込めた。

「ホワイト・ジャック・プロジェクト」とは、「病気になってから治療を行う」ことに止まらず、「そもそも病気になることをできるだけ予防する」ことで、エムスリーのミッションをより川上の段階から実現していくことを目指すもの。子会社化したハピネス・アイの主力事業である健康診断事業は、企業の要望に応じて全国500 以上ある提携医療機関の紹介、受診予約、結果処理までをトータルコーディネートする。また、従業員健康管理クラウドサービス「ハピネスパートナーズ」では、全従業員の健康診断結果を一元管理できるほか、ストレスチェック結果や医師との面談結果も管理でき、健康経営を実施するインフラツールとして利用されている。

同社は、企業の従業員と家族を対象とした医療サポートサービス「M3 Patient Support Program」と連携させ、１企業あたりの提供サービス数を増やす取り組みを実施する。また、ハピネス・アイの子会社化により法定健診から健康経営に貢献する福利厚生サービスまでフルラインナップでのサービス提供が可能になると期待している。さらに、健康診断データとエムスリーグループのアセットをかけ合わせることで、健康状態を可視化し、従業員の健康寿命を延伸する取り組みも支援する方針だ。