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沢井製薬・澤井社長 GEの長期的な安定供給を実現する「価格政策」実施へ 永続的な供給には原資必要だ

公開日時 2023/02/14 04:51
沢井製薬の澤井健造社長は2月13日、サワイグループHDの23年3月期第3四半期決算説明会で、原価高騰を踏まえた対応として、「ジェネリック医薬品の長期的な安定供給を実現するための価格政策を実施する」と強調した。澤井社長は会見で、「出荷価格としての仕切価、それから流通マージンを適正化し、これまで以上に高価格で維持していかなければならない」と明言。「国民にとって必要なジェネリック医薬品を永続的に供給していくためには、やはりそれなりの原資が必要だ」と述べ、環境変化に即した価格政策に転換する方針を明らかにした。

◎現行薬価制度下において既存の価格政策ではジェネリック医薬品の供給継続は不可能

この日の決算説明会では、原価高騰を踏まえた対応として長期的な安定供給を実現するための価格政策の考え方が示された。現状認識については、医療用医薬品に占めるジェネリック医薬品は数量ベースで50.3%を占め、今や医療のあらゆる分野で不可欠な「社会インフラ」となっていると強調。一方で、「現行の薬価制度下において、既存の価格政策ではジェネリック医薬品の供給を継続させることは不可能」との見方や、インフレ、エネルギー価格の高騰、円安進行により原薬・資材の調達価格が上昇中であるとの課題を指摘。ジェネリック医薬品を長期的に安定供給し続けるための「環境変化に即した価格政策」に注力する必要性を説いた。

◎澤井社長「今回は少しそういう意味では大きな変化を求めることになる」

価格政策の考え方について澤井社長は、「あくまで価格交渉の上で沢井としてしっかり価格を維持していくということになる」と強調。「そもそも沢井製薬の仕切価は低くない。ここ何年間かは仕切価を少しずつ上げさせて頂いているが、今回は少しそういう意味では大きな変化を求めることになると言わざるを得ないと考えている」との見解を表明した。

また、「国民にとって必要なGEを永続的に供給していくためには、やはりそれなりの原資が必要だ。実際に他社も同じような状況だと思うので、沢井製薬がそういった価格政策をとることで、著しく(供給)数量が減るというふうには考えてはいない」とも指摘した。

◎限定出荷品目数が218品目 生産数量は計画通り進捗

なお、この日の決算発表会では、限定出荷品目数が218品目(2月8日現在)あるものの、22年3月末時点の限定出荷品目数の452品目(6月末347品目、9月末258品目)に比べて減少していることを報告。一方で22年度3Q累計の生産数量は、委託生産含め前年同期比11%増の約125億錠(22年度年間計画:約165億錠)となり、生産数量は計画通り進捗していることを明らかにした。

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