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アルフレッサHD 32年度に売上高4兆円、営業利益700億円以上、ROE8%以上目指す 中長期ビジョン

公開日時 2023/05/17 04:51
アルフレッサホールディングスの荒川隆治社長は5月16日、23年3月期決算説明会に臨み、2032年度までに売上高4兆円、営業利益700億円以上、ROE8%以上を目標とする「グループ中長期ビジョン」を公表した。同社の「22-24中期経営計画」が進捗中だが、今回の中長期ビジョンは、その先の事業戦略および財務・資本戦略をまとめたもの。32年度に「なりたい姿」として、医療用医薬品卸売事業など基盤事業で3兆円、医薬品等製造受託など成長事業で8500億円、再生医療サプライチェーンやヘルステックなど新規事業で1500億円の事業規模を見込んだ。

同社の「グループ中長期ビジョン」は、①事業戦略、②財務・資本戦略、③ESG戦略-で構成される。荒川社長は事業戦略について、「基盤事業(医薬品卸売事業等)の収益性強化および成長事業、新規事業の収益拡大による利益成長を目指す」と強調。また、財務・資本戦略については、「22-24中計期間のDOE(株主資本配当率)2.4%以上をその後も段階的に向上させる。自己株式取得(350億円・23年年度)以後も機動的に実施する」と述べた。ESG戦略については、「環境面でCO2排出削減・効率化の推進、社会面では人的資本への積極投資、ガバナンス面ではコンプライアンス遵守の徹底を引き続き行っていく」と強調した。

◎医療用医薬品卸売事業の売上シェア23.4%を32年度に27.5%まで拡大

具体的な事業戦略では、22-24中計の医療用医薬品卸売事業の売上シェア23.4%を、32年度には27.5%まで拡大。エリアシェア・仕入先シェアの拡大、スペシャリティ医薬品拡大、配送効率化・DXなどに注力する。加えて、調剤薬局事業や医薬品等製造事業を含む基盤事業の事業規模は現中計目標の約2兆4500億円を、3兆円まで伸長させる目標を掲げた。

メディカル品(医療機器、診断薬、栄養食品等)やセルフプリベンション(SP)商品、セルフメディケーション卸売事業 などの成長事業については、医薬品等製造受託や新規開発医薬品、PMS事業などを強化することで、22-24中計目標の約2500億円を8500億円にまで引きあげる。このほか新規事業として、再生医療サプライチェーンやヘルステック、データビジネス、医療周辺事業、調剤センター事業などで事業規模1500億円を目指すとした。

このための投資計画として、2025年~32年度まで総額3200億円を計画した。内訳は、M&A、新事業領域投資が2500億円、システム投資・DX投資が400億円、事業継続投資(設備投資)が300億円を予定している。

◎23年3月期決算 市場伸長や入札指名停止期間終了、メディカル品の需要増で増収増益

アルフレッサHDの23年3月期決算は、売上高は前年比4.3%増の2兆6960億円、営業利益は3.6%増の301億円、経常利益は0.8%増の328億円の増収増益。なお、特別損失に「独占禁止法関連損失引当金繰入額」として9億円を計上した。医療用医薬品等卸売事業は、売上高は前年比4.7%増の2兆3953億円、営業利益は8.6%増の269億円だった。同社によると、「薬価改定のマイナス影響があったもの、市場の伸長、独占禁止法違反による 医療機関おける入札指名停止期間の終了、および診断薬等のメディカル品の需要拡大などで増収増益となった。

◎岸田・福神両氏を代表取締役副社長に昇格 代表取締役3人体制で経営強化

このほか5月15日開催の取締役会で、岸田誠一取締役副社長(社長補佐総務・財務企画・コーポレートコミュニケーション・コンプライアンス担当)と、福神雄介取締役副社長の両氏を代表取締役・副社長に昇格させる役員人事を決定した。これにより代表取締役は荒川社長を含めて3人体制となる。6月27日付を予定。同日開催の第20回定時株主総会および同総会後の取締役会において正式に決定する。
 
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