【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

ノバルティス 放射性リガンド療法・プルヴィクト 年内に国内製造準備を完了 施設数増加にも期待

公開日時 2026/04/21 04:51
ノバルティスファーマのジョンポール・プリシーノ代表取締役社長は4月20日の年次記者会見に臨み、国内業績が前年比9.8%増の3927億円(薬価ベース)を確保したと報告した。その上で、「2026年は30年目の節目となる重要な年だ」と述べ、持続的な成長に強い期待感を表明。25年11月に発売した放射性リガンド療法・プルヴィクトについて、年内に国内製造の準備を完了させる計画を明かし、「日本の工場の能力を拡充することで、安定的に薬剤を供給できる」と強調した。

同社の25年グローバル業績は前年比8%増の545億ドルを達成した。プリシーノ社長はグローバル市場において、米国・中国・ドイツと並び、日本を優先地域の一つに位置づけていると説明。25年の国内業績を振り返る中で、「ゾルゲンスマ、ルタテラ、プルヴィクトの3剤を入れると、2桁成長を達成できた」と強調した。国内業績を牽引した製品は、▽アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬・エンレスト、▽分子標的薬・ケシンプタ、▽STAMP阻害薬・セムブリックス、▽核酸医薬品PCSK9阻害薬・レクビオ―の4製品。エンレストは前年比45%増の1160億8200万円、セムブリックスは96%増の249億1700万円と大きく伸長した。

プルヴィクトについてプリシーノ社長は、26年3月末時点で274人の患者に使用されており、「60以上の病院で提供し、採用施設数も増えている」と説明。患者への提供体制についても、「画像診断を受けていただき、そしてプルヴィクトの治療を受けてもらえるよう、医療機関と一緒になってサポートさせていただいている」と説明した。

同社ではプルヴィクトに関して、患者投与前の製造工程の後半部分を国内で実施するため、篠山工場に約1億ドルの投資を発表している。プルヴィクトは半減期が約1週間と短く、国内製造することで治療計画が患者に合わせて立てやすくなるメリットがある。プリシーノ社長は、「26年度内には国内製造準備を完了する予定だ。この投資は経済的なインパクトだけではなく、技術的価値、社会的価値、経済的価値のあるものだ」と述べた。

さらに、「研究開発を推進し、開発パイプラインがしっかりと前へ進んでいきイノベーションを患者さんにお届けしていきたい。そして、日本の医療制度をしっかり予見可能性のあるものにするため、政府やステークホルダー、業界とともに手を取り合いながら協力をしていきたい」と力を込めた。

◎R&D強化 「2+3テクノロジープラットフォーム」で注力領域への開発に応用

記者会見で西庄功一取締役開発本部長は、同社がアンメットニーズの高い疾患領域に対し革新的アプローチで治療可能性の実現を目指す「2+3テクノロジープラットフォーム」について説明した。「2」は、低分子医薬品とバイオ医薬品。「3」は核酸医薬品と放射性リガンド療法および遺伝子・細胞療法を指す。西庄本部長は、「このプラットフォームを活用して主要な疾患領域における治療薬開発を展開しており、一つの疾患領域から別の治療領域へと応用することを目指している」と述べた。

国内では現在、45の臨床開発プロジェクトが進行中で、このうち28が希少疾患を対象とし、6件が承認申請中だという。

国内での創薬の取り組みとして、25年3月に設置を発表した「クリニカルトランスレーショナルリサーチハブ」についても言及。ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験および早期臨床試験を強化し、アカデミアとの学術連携や外部機関との連携を通じて橋渡し研究を推進している。

西庄開発本部長はまた、「オンコロジーに加えてその他の注力領域においても、グローバルのFIH試験を日本で積極的に実施していく体制を構築している」と説明。「日本の創薬のエコシステム全体を考えたとき、日本に早期開発を実施できる優れた環境やインフラや体制がなければ、なかなか早期開発を呼び込むことができない」と指摘し、「医療機関や行政とも一緒になって、早期開発の環境を強化し、最終的には日本が早期開発の段階から選ばれる国を目指していきたい」と力を込めた。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(3)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー