泣いたり、嫌がったりといったことも多い子どもの診療だが、人気アニメを見ながら落ち着いて受けてもらおうと、診療現場で使う専用端末をアニメーション作品の企画、制作、販売などを行うトムス・エンタテイメント（東京都新宿区、岡村秀樹社長）が開発した。小児医療向けのこのような端末は世界でも初めてという。事前予約をすでに開始、９月23日から国内の医療機関向けにレンタルを始める。

製品名は「スマイルタッチ」。端末には、人気アニメのアンパンマンやハローキティ、機関車トーマスなどを収録。診療の間、子どもに見てもらうことで、気をそらし、不安を軽減しようというもの。一方で、診療前に診療内容を理解してもらうため、点滴や採血などを３分程度で説明する専用アニメコンテンツも搭載した。

端末の大きさは、幅307mm×奥行25mm×高さ275mm。12インチ画面、重さ約1.6kg。レンタル料は月額プランは9800円（初期登録料別途9800円）。年額プランは９万8000円（同）。予約窓口は0120-945-191。

製品化にあたり12病院、11クリニックが実地テストに協力した。施設は次のとおり。

病院：沖縄県立南部医療センター・こども医療センター小児外科、香川大学医学部附属病院小児科、久留米大学病院小児科、越谷市立小児科、埼玉県立小児医療センター腎臓科、順天堂大学医学部附属順天堂病院小児科、同練馬病院小児・小児外科、同静岡病院小児科、聖路加国際病院小児科、独協医科大学病院小児科、中野こども病院、横浜市立大学附属病院小児科。

クリニック：唐澤医院、順伸クリニック、中浜医院、はらこどもクリニック、バンビーナ小児科、ふえふきこどもクリニック、藤澤こどもクリニック、星川小児クリニック、マシュマロこどもクリニック、みやた小児科、横田小児科医院。