【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

中医協・薬価部会開催 12年度改革の検討事項確認 必須薬の薬価も検討へ

公開日時 2010/12/16 04:00

中医協は12月15日、薬価専門部会を開催し、12年度薬価制度改革に向けた検討に着手した。この中で、業界側の禰宜完治専門委員は、医療上不可欠にもかかわらず不採算などで安定供給に支障が出かねない薬の薬価のあり方を検討することも提案し、検討事項として了承された。前回薬価制度改革では、新薬の評価と後発品(ジェネリック、GE)の使用促進については実施されたものの、もう1つの柱といえる必須薬の薬価の扱いについては先送りとなっていた。

15日は厚労省が検討スケジュール案を提示。業界からのヒアリングは7~8月頃と12月の2回を予定。次回3月から現在試行中の新薬創出加算を本格実施に移すかどうかの検討に入り、来年11月までに4回議論することになった。財政影響、加算適用メーカーに課された未承認薬の開発状況などを検証する。診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、いわゆる「値上げ」騒動に触れ、「落ち着いた」としながらも改めて実態を検証してほしいと要望した。

支払側委員 長期収載品の薬価に問題提起

この日は、GEの薬価について取り上げられ、以前に委員から指摘されていた先発品より薬価が高いまたは同じGEや、同成分のGE銘柄間で数倍の開きがある問題について議論された。先発品より高いGEについては、診療側の三浦洋嗣委員(日本薬剤師会常務理事)、支払側の白川修二委員(健保連常務理事)が、「先発よりGEは低いというのが基本的な考え」だとして、GE薬価が必ず低い価格になるルールを検討するよう提案。さらに白川委員は「(GEが出た)先発品をいつまで『先発品』と言い続けるのかが根本的に疑問」と述べ、すでに開発費を回収しているにもかかわらず、GEより高い価格になっていることに疑問を呈した。

価格のばらつきについては、厚労省保険局医療課の吉田易範薬剤管理官が、同一成分に品目数が多ければ多いほど薬価のばらつきが大きいことを指摘し、既に同一成分で20品目以上ある場合、薬価に0.9掛けするルールを挙げ「収載品目数が多い場合のディスインセンティブが考えられる」と、収載のメリットを少なくすることも一案だとした。

業界側の松谷高顕専門委員は、18種類もの薬価がある成分を挙げ「(薬価が)いくつかに区分されていた方が代替調剤などもしやすい」とし、ばらつきの是正を求めた。公益側の遠藤久夫委員(学習院大学経済学部教授)も、薬価のばらつきに問題意識を示した。「(GEに)柄別収載を適用していいのかということはあるのだと思う」と述べ、同一成分で数倍もの開きを「異常」だとし「その価格差は説明しずらい」と指摘した。
                                                                                 

プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(2)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー