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協和発酵キリン10年度決算 ネスプ、エスポー7%増も11年度は中外のミルセラ投入の影響見込む

公開日時 2011/01/31 04:00

協和発酵キリンは1月28日、2010年12月期(1-12月)決算を発表し、主力品の腎性貧血治療薬ネスプ、エスポーなどの売上増が貢献した医薬品事業が好調だったことなどから、増収増益となった。

医薬品事業の売上高は29億円増の2103億円、同営業利益40億円増の358億円。ネスプとエスポーを合算した売上高は526億円と業績に寄与。シェアは目指していた50%を超えた。同社は長時間作用型のネスプを主軸にしたプロモーションを展開し、同剤が417億円で18%増の一方で、エスポーは108億円の20%減と対称的になっている。両剤の11年度予想売上高も同様にネスプは469億円を計画にしているのに対し、エスポーは40億円までダウンするのも、同社の戦略によるものといえる。

しかし、両剤の11年度予想合計売上高は10年度より17億円減の509億円。これは09年7月に中外製薬が承認申請した新規腎性貧血治療薬ミルセラ(海外名)が11年度中に承認・発売されることを折り込んだためだ。10年5月にキッセイ薬品と日本ケミカルリサーチが発売したバイオシミラーの影響についても気になるところだが同社は、10年度実績も含めて影響はわずかだとしており、むしろ中外製薬の現行製剤のエポジンとの競合の影響が強いと見ている。

11年度予想は、二次性甲状腺機能亢進症に対する唯一の治療薬というポジションを生かしてレグパラは100億円台に載せ、予想されている花粉症の大流行で抗アレルギー剤のアレロックは30億円ほどの増収で300億円近く見込む。しかし、主力のネスプ、エスポーが伸び悩むことなどから医薬事業売上高は2120億円16億円増にとどまり、同営業利益は320億円の38億円減を計画している。

※前年度に決算期変更があったため前年度比は参考値
【10年度連結実績(前年度比)11年度通期予想(前年度比)】
売上高  4137億3800万円(1.7%増) 3250億円(21.4%減)
営業利益 454億1000万円(46.8%増) 370億円(18.5%減)
経常利益 465億0000万円(42.5%増) 380億円(18.3%減)
純利益  221億9700万円(121.1%増) 255億円(14.9%増)

【10年度主要製品売上(前年度)11年度予想、億円〕
ネスプ 417(353)469
 エスポー 108(136)40
(2剤計 526(489)509)
 レグパラ 95(68)111
 アレロック 268(267)298
 セルテクト 27(33)24
 パタノール 75(74)102
 グラン/ノイアップ 144(170)145
 フェントス 8(-)24
 ファルモルビシン/アドリアシン 48(64)-
 5-FU 31(37)27
 ナベルビン 20(29)16
 コニール 210(233)(199)
 コバシル 42(48)39
 イノバン/プレドパ 30(35)29
 デパケン 110(112)110
 トピナ 21(15)24
 ペルマックス 20(-)23
 ナウゼリン 53(51)50
 アサコール 7(0)26
訂正(31日20時20分)
主要製品売上で、08年度予想とあったのは、正しくは11年度予想です。訂正いたしました。

 

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