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エーザイ 悪性黒色腫の個別化治療候補品Lenvatinibの「臨床効果は確実」

公開日時 2011/07/01 04:00

エーザイは6月29日に開いたプロダクトリレーション(R&D)ミーティングで、医薬品開発と並行してバイオマーカーの研究を加速し、子会社エーディア(旧三光純薬)と戦略的に診断薬の開発を目指す方針を明らかにした。同社の個別化治療薬の候補品として注目されているLenvatinib(E7080)に関し、遺伝子変異と臨床効果との相関関係の知見が得られている甲状腺がんや悪性黒色腫などでの診断薬の実用化も視野に入れて研究を進める。

同社は現在、マルチキナーゼ阻害剤Lenvatinib(E7080)のフェーズ3、フェーズ2試験を実施中だが、そのうち最も進んでいるのが分化型甲状腺がん。フェーズ2試験で行った同剤の遺伝子バイオマーカー解析では、KRAS/NRASの遺伝子変異のある患者のPR(部分寛解)は100%(変異のない患者は36%)、KRAS/NRASあるいはBRAFの遺伝子変異のある患者のPRは91%(変異のない患者は27%)など、遺伝子変異のある患者で高い治療効果があることが分っている。無増悪生存期間(PFS)でみても、RAS変異群では有意に延長した。

さらに、メラノーマ(悪性黒色腫)の臨床試験(遺伝子バイオマーカー解析)でも、BRAF遺伝子が正常な患者ほど高い効果が得られており、現在、BRAFの遺伝子変異のない患者、およびPlexxikon社と提携先のロシュグループが開発中のベムラフェニブで効果のなかった患者に対するフェーズ2試験が進行中で、バイオマーカーの候補の有用性を検討する方針だ。

米国では今年3月に切除不能・転移性悪性黒色腫で全生存期間を初めて延長させた抗CTLA-4抗体YERVOY(一般名:イピリムマブ、BMSが開発)が承認され、大きく悪性黒色腫の治療が大きく前進した。加えて、第一三共が買収したPlexxikon社と提携先のロシュグループが開発中のベムラフェニブのP3試験結果が今年の米国臨床腫瘍学会で発表され、BRAF遺伝子変異のある転移性悪性黒色腫患者群で化学療法群と比較して、死亡リスクを63%、有意に低下させたことを発表している。

エーザイのオンコロジー プロダクトクリエーション ユニットの大和隆志氏は「この2つの化合物(イピリムマブとベムラフェニブ)は悪性黒色腫の治療体系を完全に変えた。ただし、今年のASCOで発表したデータでも分かるように、当社のLenvatinibの臨床効果は確実。当社にとって重要なのは、転移性悪性黒色腫で特にアンメットニーズの高いBRAF遺伝子の変異のない患者。もうひとつは、ベムラフェニブが効かなくなった患者に対する可能性。これらの患者で非常に見るべきデータが出れば、当社のLenvatinib の可能性はまだあると思う」と力説し、個別化治療薬としての実用化に期待を示した。
 

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