EMA 専門家の利益相反をウエブで一般公開へ
公開日時 2011/10/13 04:00
欧州医薬品庁(EMA)は9月30日、EMAの各種委員会へ委員として出席の可能性がある科学専門家についての利益相反の状況が分かるデータベースの運用を開始したと発表した。データベースは、ウエブ上で一般に公開し、消費者も、利益相反の状況を直接検索できる。このようなシステムは初めてという。
データベースは、EMAが不適切な利害関係から委員会等での意見形成過程が阻害されないよう、専門家に利益相反の状況を申告し、公表するもの。約5000人の専門家の状況を掲載する予定。すでに半数からデータを受領しているといい、今後数週間から数カ月でデータを収集する方針だ。
利益相反の状況は①直接②間接③利益相反なし――の3つのカテゴリーに分類。専門家に公平性に影響を及ぼす可能性のある利益相反について署名付きの宣言をしてもらうという。
EMAもこのデータベースを活用する方針で、利益相反の状況によっては、委員としての制限や除外を行うなどの対応をする。代理の委員を選出する場合、希少疾患領域など専門家が限られている分野では従来通り、大学や学会を通じ、専門家を捜すという。