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第一三共 遺伝子組換え生物を不活化せず廃棄 環境影響なし 文科省から厳重注意

公開日時 2011/10/21 04:00

第一三共は10月20日、東京都江戸川区の葛西研究開発センターで、遺伝子組換え生物(クラス2、微生物であって病原性の低いもの)を接種したマウスなど109頭を法令に定められた不活化処理(滅菌処理)を行わずに廃棄処理していた事実が判明したと発表した。原因は、遺伝子組換え実験に関わった研究者や関係者の教育が徹底されておらず、認識不足によるもの。しかし、マウスなど109頭は同センターから専用容器で密閉された状態で運搬され、委託先で密閉された状態のまま焼却処理されたことが確認されており、一般環境への影響はないとしている。

所管官庁の文部科学省は同日、今回の件で第一三共に対して、再発防止策を徹底するよう厳重注意した。

第一三共が「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(2003年法律第97号)の遵守状況を自主点検したところ、同センターにおいて2009年6月から11年7月までの間に遺伝子組換え生物を含むマウス107頭、ラット2頭の死骸を不活化処理せずに、感染性廃棄物として処理していたことがわかった。この事実を今年8月末に文科省に連絡。文科省は現地調査の実地や原因究明、再発防止策を指導するとともに、その報告を求めていた。

今回の原因は、遺伝子組換え生物の不活化処理に関する体系的な教育体制が十分ではなく、認識不足により、不活化処理の一部が適切に行われなかったためとしている。主な再発防止策は▽遺伝子組換え実験を実施する研究者などに対して教育を実施し、関連法規や廃棄方法を周知徹底する▽遺伝子組換え実験の廃棄マニュアルを作成▽遺伝子組換え生物の廃棄ルールを掲示▽遺伝子組換え実験の管理監督の強化――となる。

文科省は同日、第一三共を厳重注意したことと、「当該遺伝子組換え生物を含むマウス等の死骸は、密閉された状態で焼却されており外部への拡散はなかったものの、不活化処理が適切に実施されていなかったことは不適切であった」との考えを発表した。

 

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